■ パピー御来襲

※佐和ちゃんのパピー御来襲。
※パピーは今のところ、この特別編のみ出演予定。本編にとの希望あったら本編にも出ます。
※小十郎さん目線
















「…やれやれ、久方に佐和を訪ねて来ただけなのだがね」



目の前の男は、俺達に武器を向けられているというのに、至って平静。


無論、武器と言っても箒やふらい返し、はたき等の銃刀法違反に反さない、殺傷能力のない日常品だ。だが婆沙羅を使えばそれなりに攻撃力は増す。


そんな武器を九つ、突き付けられているというのに、男は動揺の色一つ見せない。余裕ぶっている、というのが正しいだろう。こいつはそういう奴だ。



「卿等に威嚇されるような真似をした覚えはないのだがね」



覚えがない?ふざけるな。


テメェの顔に覚えのねぇ奴はこの場にいねぇ。何故ここにいるのかはしらねぇが、コイツは佐和に危害をくわえかねない。



「…テメェがここにいる理由がなんであれ、佐和に会わせる訳にはいかないんだよ!!松永!」


「……松永?」



目の前の───松永久秀と思わしき男は首を傾げた。



「卿らは何故、私の旧姓を知っているのかね…?それとも、私の実家の誰かと間違えているのではないか?」


「……何?」


「私は深影───」


「……パピー?」



玄関に、佐和の声が響く。


全員が振り返った先には、寝巻き姿の佐和。



「…やぁ佐和、実に一年ぶりだな」


「パピー!」



佐和は目を輝かせ走ってきたと思うと────松永に抱き着いた。



「あれ?しばらくスロベニアで仕事じゃなかったの!?」


「スケジュールが早まってな、一週間程休みが取れた」


「そーなの?んじゃまたしばらく一緒?」


「ああ」


「やったー!!」



あの松永と親しく会話する佐和に、俺達は唖然として武器をおろした。


…「ぱぴー」、だと?それは確か───





《…エヘヘ。こうされるの、パピー以来かも》


《ぱぴぃ?》


《ん、私のお父さん》





───まさか。



「……佐和、その男は……」


「!ああ、紹介するね。この人は私のパピー…お父さん」


「深影秀久、旧姓は松永だ。…よろしく頼むよ」



…瞬間、辺りに絶叫が響き渡ったのは言うまでもない。





...........

キリ番でフラグたてるなって話ですよね、すみません。

ちなみに、松永さん似のお父さんは連載前から決まっていたものです。パピーと呼ぶようにしたのは銀魂読んでからですが。

三成・小太郎を増やしたアンケに松永さんエントリーしてましたが、仮に松永さんに決まってたら、お父さん似の松永になつく佐和ちゃんと、松永に父親の位置とられて嫉妬する小十郎さんと、勝手に嫉妬されて若干不憫な扱いをされる松永さんといった関係にする予定でした。





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