八百万

暗がりから、夕日が私を見ている。

「こっちにおいで」

って。

街の隅っこの八百重に誘ってる。


すぐに、迷わせてあげるって。

すぐに、忘れさせてくれるって。

無くしたものに遭えるって。

忘れた涙に遭えるって。



でも僕は、暗がりを

星屑の降る夜を待って、

自転車に乗って。

家に、帰ろうかな



2009/09/18 14:00:51

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