欲煽る香り



※華香の続き


「ああ、やはり貴方からイイ香りがしますな?以前嗅いだ匂いと同じだな」
「ああ、あのお香か。殿から戴いた物だ…」
「やはりそうか…」
「前々から使っていたがそれがどうしたのだ?」
張遼は曹仁を抱きしめてその香りを嗅いだ。
抱きしめられた曹仁は驚きを隠しきれない。
「それにしても、なんて良い香りなんだ…」
「張遼殿、もう離れてくれないか、苦しい…」
「それはすまない」
張遼は曹仁の身体を離す。
「そんなに気に入ったのならそなたにも差し上げようか」
「いえ、それには及びません…」
「気に入っているのに何故です?」
「貴方から香る匂いだから気に入ったのですよ…」
張遼は曹仁に呟く。
「私から香るからですか?真に妙な事を言うのですね…」
曹仁は溜息をついた。
触れてなくてもよい匂いがする。
まるで華のように男を誘う匂い。
堪らない。
気高い華をこの手で折る事が出来るなら何でもしよう。
「曹仁殿…」
「何ですか?」
張遼が曹仁の顎を掴むと口づけた。
突然の行為に曹仁は目を見開いた。
「!」
張遼は触れる唇の感触を楽しみながら咥内に舌を差し込み咥内を貪るように動かす。
「んっ、んんっ、ふっ…んうっ!」
張遼の口づけは曹仁の腰を抜かしてしまう程、巧みであった。
唇が離れると曹仁は張遼の身体に寄り添いぐったりしていた。
「あっ…はぁ、はっ…」
「いい表情ですな。それにこの匂い、堪りません…」
張遼は曹仁を抱き上げると自分の部屋へと連れ込んだ。
「嫌っ、何をなさるか、離せっ!」
「離しませんぞ。貴方がいけないんだ…貴方が無自覚なのが悪い」
張遼は部屋に入るなり寝室に行くと曹仁を寝台に押し倒した。
「嫌、やっ…止めっ、張遼っ!」
曹仁は必死に抵抗するが張遼は曹仁の両腕を一くくりにして紐で縛りつける。
そして乱暴に着物を脱がしていく。
日焼けしていない肌が張遼の目に映る。
「張遼、冗談は止せっ!」
「冗談ではありません。貴方が欲しくてたまらない。その香りが私を誘ってならない。まるで引き寄せられるみたいだ…」
張遼は曹仁の下穿きを取り払う。
「あっ、嫌、張遼…止めっ」
張遼は曹仁の陰茎を掴むと尿道口に爪を立てて弄り、舌先で舐めていく。
「あっ、ああっ、嫌ん!」
曹仁は敏感な箇所を弄られ声を挙げる。
張遼は曹仁の陰茎を口に含み舐めていく。
「はあ、駄目っ、やああっ!」
喉の奥まで飲み込み強く吸っていく。
陰嚢を舐めると曹仁の身体がビクンと震えた。
そして陰嚢を揉み、扱いていくと曹仁は堪らず、吐精してしまう。
「んあああっ!」
張遼は曹仁の精液をゴクンと飲み干した。
「曹仁殿…」
「あっ、もう、止め…」
張遼は曹仁の言葉を聞かず、ゆっくりと口づける。
「んっ…んん…っ」
張遼は何度も咥内に舌を絡ませて味わう。
「やっ…ん…」
「その香りが私以外の男を誘うと思うと苛つきますな」
「誘ってなんていない…もう、止せっ!」
「子孝は私のものだ…」
張遼は曹仁の蕾に指を挿入した。
「ひっ、ああっ!」
指を二本挿入されると中を掻き回されてしまう。
そして前立腺のしこりを強く擦りつける。
「んあっ、やあ…!」
「嫌と言う割には私の指を飲み込んで離そうとはさない。まるで誘っているな」
「違う、私は…そんな事しない」
「否定されるか。だが、身体は正直だな」
張遼は指を引き抜くと曹仁の蕾に高ぶる陰茎を宛がう。
「あっ、止めて…」
「力を抜いておけ」
張遼は一気に腰を進めた。
「ひっ、ああああっ!!」
メリメリと肉壁を掻き分け陰茎が奥まで挿入される。
「あう…張遼、動くな…っ、痛い!」
「そんなに力を入れるな。傷つきますぞ…」
張遼は律動を続け、曹仁の身体を突きまくる。
グチュグチュと卑猥な音を立てながら深々と飲み込む陰茎が曹仁の前立腺を責めていく。
「あっ、嫌あ、んああ、あっ、あんん」
「ふふ、嫌がる割には反応がいいな…」
「言うなっ…」
「こんなにも私のものを飲み込み、絡みついてくるのに」
「ひっ、ああっ!」
「子孝殿は嘘をつくのか下手ですな…正直に感じれば良いのですよ」
「私は嘘なんてついてない、もう止めろ…」
「止めない。貴方は私のものだ」
張遼は激しく腰を打ち付けていけば曹仁は嬌声を挙げて身体を震わせた。
張遼は曹仁の最奥に熱を放った。
「あああっ!」
「ぐっ…!」
ドクドクと流れ込んでくる熱に曹仁は絶頂の余韻に浸る。
荒々しい呼吸を繰り返し張遼を睨んだ。
「やっと、貴方が私のものになった…これで男を誘う事などしないで下され」
「だから、誘ってなんかいない。勘違いするなっ!」
「なら、そのお香はもう身体に焚かないで欲しい。でなければ私は許せません…殿から貰ったものは使わないで下され」
「そんな事を言われても…」
「なら、私が選んだものを使って下さい。そうしたら許してあげますぞ…」
「張遼…わかった、もうお主から戴いたものしか使わぬからもう、これを解け!」
「嫌です…貴方には仕置きが必要ですからもう一度抱かせてもらいますぞ…」
「ちょ、待て、張遼っ」
「文遠と呼んで下され、子孝…」
張遼はにっこりと笑うと曹仁に再び口づけていく。
曹仁は再び張遼に声が涸れるまで犯されていった。





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