羽飛
(学園パロ)
都内某所にある私立無双学園。
幼稚園から大学院まであるエスカレーター式の学園では大多数の教員と生徒数を誇る。
理事長の曹操が優秀な生徒を育てるべくスカウト等があり実力のある若手を多く輩出させた。
そんな学園でも優秀な教員がいるからこそ生徒が育つ。
国文を担当する関雲長は生徒の中では有名で多くの生徒が尊敬する。
だが関羽には同じ教員で義兄弟の張翼徳に恋愛感情を持っていた。
関羽の想い人である張飛は家庭科を担当する教員。
見た目に反して手先は器用。
料理上手で有名で女性徒は尊敬し、昼休みや調理実習の時は張飛に指導してもらう者が沢山いる。
そして張飛は自分が作った料理やお菓子を教員仲間や生徒に振る舞う事もある。
だから男子生徒も張飛の事を密かに思う生徒は多数いるが当の本人は気づいてはいない。
たまに天然な所がある張飛を関羽は可愛いと思っている。
そんなある日の事。
関羽は授業が終わり職員室に戻ると張飛が自分の机の上で書類作りをしていた。
「どうした翼徳…?」
「あっ、雲長か。授業終わったのか」
「ああ、先程な…」
「もうすぐ中間テストだろ、その問題用紙の作成だ」
「そうだったな…拙者も問題用紙を作成しないといけないな」
「今回はどの範囲で出すかで悩んでる」
「まあ、生徒に教えた事を復習を兼ねるようなものだからな…」
「まあ、俺様なりに作ればよいか」
「今日は早く帰れるか?」
「えっ?」
「たまには一緒に帰って過ごしたいものだ」
関羽は張飛の手を握ると手の甲に唇を落とした。
「…雲長、恥ずかしいから止めろって」
「相変わらずだな…でもそんな所が可愛いぞ…」
関羽は張飛の耳元で囁く。
「そろそろ、翼徳が欲しくなった…今夜は沢山愛してやるからな」
「なっ、ちょっ、雲長っ!」
「下校時にまたな…」
関羽はそう言うと自分の席へと戻り仕事をする。
突然の夜の誘いに張飛は顔を赤く染めた。
それからは仕事処ではなくなり集中も出来なくなった。
(雲長の馬鹿、あんな事言うから…)
恥ずかしくて仕方ない。
久しぶりにみた、欲望を含んだ瞳で見られたのは。
最近は確かに音沙汰無しだったが、久しぶりに抱かれるのは悪くはない。
明日は二人とも休日だからだ。
久しぶりに一緒に過ごせるのは嬉しいものだ。
それから下校時になり、関羽は張飛の手を握り学園を出て自宅へと向かう。
「なあ、雲長…」
「何だ?」
「久しぶりに雲長に料理作ってやるからスーパーに寄っていいか?」
「ああ、構わんぞ。翼徳の手料理は美味いから好きだな」
「嬉しい事言ってくれるな…雲長の好きなものを作ってやるよ」
「そうか…」
二人は近くのスーパーに向かった。
張飛は関羽が好きな物を作る楽しみがあり食材を選んで購入した。
「雲長、早く帰ろうな…」
「ああ…」
二人は久しぶりに一緒に過ごす時間を満喫していった。
終
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11th.Jun.2011
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