小ネタ集
惇淵

貴方を独占したいと思った。
優しい貴方を自分だけ見て欲しかった。
自分は一応は恋人なのだけど。
優しい貴方には、ふさわしくないかもしれない。
「ねえ…惇兄」
夏侯淵が話し掛けた。
「何だ、淵?」
夏侯惇は、目線を合わせてくる。
「あのね、抱き締めてくれる?」
夏侯淵は恥ずかしそうに話す。
「どうしたんだ?」
夏侯惇、訳がわからないが否定はしなかった。
無言で優しく夏侯淵を抱き締めた。
「暖かくて気持ちいいや…」
「寂しかったのか?気付かなくてすまん…」
「ああ、寂しかったよ。惇兄が俺にかまってはくれない。俺はもっと惇兄と一緒にいたいのに」
夏侯淵は寂しい思いを夏侯惇に伝えた。
「もう、寂しい思いをしなくて良い。俺が淵の側にいてやるから」
夏侯惇は夏侯淵に微笑んだ。
広い心の持ち主な夏侯惇に感謝したい。
「ありがとう、惇兄…」
嬉しさのあまりに涙を流した。
小さい月は暖かい太陽に抱かれる。
もう、寂しくはない。
側には優しい貴方が居るから。
それ以来、夏侯淵は夏侯惇の側で笑顔を絶やさずに浮かべていたのであった。




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7th.Jun.2011


 
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