04



ああ、良かった。これで一件落着!この学園に嫌な思いで去らなくて良かった。

そう思ったけど、続きがあった。


転校生が怒って食堂を出ていったあと、僕は会長と空気になっていた風紀委員長をみた。委員長にはチョコパフェが所々についている。

汚いから早く洗いなよーと思っていたら頬についたパフェを指に掬って食べた。

生徒がきゃあきゃあ言っているのが分かる。


な、なんてエロいんだ。イケメンがやるとさらに様になってて腹立つ。

甘かったのか嫌そうに舌を出している委員長に会長が動いた。

途端可愛らしかったきゃあきゃあ声が静まった。

それもそのはずだ。

会長が委員長の頬を舐めたのだ。


「きゃあああああ!!」
「うぉおおおおお!!」
「ふぁーー!!?」


一度鎮まった黄色い声がまた溢れだす。中には黄土色の声も聞こえる。ついでに僕もこの歓声の中にいる。

な、んていうかエロい!!会長がエロい!!
ナニしてんの!?どこ舐めてんの!?


「んぅ…甘い」

「…やばっ」


「ほんとにな!!」


思わず声がでた。
僕は正直タチっぽいもの同士のカップリングが好きじゃなかった。つまりこの二人も考えた事がなかった。

だけど何これ、会長がエロい。首舐めるとかなんなの!?死ぬの!?僕が死んじゃうの!?

赤面する風紀委員長をみて思った。あれは惚れたな。


食堂からはタチというタチが走って出ていく。今日のトイレはよく込むだろうな…

舐め終わった会長に他の奴らにするなという委員長に僕は萌えた。は?って返す会長、無意識であれが出来るなんて恐ろしいな。


「なんか今日色々ありすぎて疲れた…」


ふと隣から声が聞こえて見てみると確か同じ学年の風紀の平をしている人が携帯を片手に立っていた。


「このけしからん事件、どう表そう…」

「…ギャップ萌え事件、とか?」

「なるほど、それはいい」

「とりあえず、僕は転校辞めよう。ここに残ろう。そして二人で萌えよう」

「そうだな…ん?」


こうして広まった
(ところでその携帯なんですか?)
(ああ、目の保養にと。君こそ、そのカメラは?)
(新聞部なんですけど、心の癒しにと。)
(攻めの反対は?)
(え、受け)
((…同志!!!))ガシッ





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