零崎家長女の長期休暇


アホリズム×戯言

ヒロイン設定
山田花子(偽名)
└零崎一族長女の零崎氷織
前髪パッツンのロングウェーブ
背は低め
文字は「糸」…零崎氷織の得物



目の前に有るのは中華風の奇妙で広い敷地。
「此処が楢鹿高等学校か……澄百合と対して変わらないかな。」
さて、体育館だっけ?彼女は面倒臭そうに、けれど美しい顔と立ち振る舞いで足を進めた。
「…ふぁ、」



入学式中、寝てた。やっぱり昨日食べた長兄のカレーが拙かったのだろうか。私のクラスは1組らしい。らしい、と言うのは隣にいた女の子(…確か比良坂と聞いた)に起こされたからだ。彼女も眠そうだったが。

「あ、山田さんっ!」
入学式後に体育館を出れば猫頭…いや、比良坂アイラに呼び止められた。
「教室まで一緒に行こうよ?」
「別に構わないけど…。」
ちらり、彼女の隣にいる少年を見る。
「あ、彼は六道紅葉くん。同じクラスだよ!」
そう紹介されると彼は頬を染めた。背も低いし女の子みたいだ。まぁ私の末の兄も低いが。
「六道君?」
「宜しくね!」
うん。宜しくね、生きていれば。教室に着けば紙を渡された。
「(もう書く文字は決まってる。)……ん?」
周りもスラスラと書いてはいるが、六道君が周囲を見回して焦っている。見ていてとても面白い。
「…できたようだな。ではその言葉を口頭せよ。」
クラス担任の御堂の指示に従う。
「いと(曲弦糸)」
すると紙がくしゃりと歪み、鋭く弾けた。それは自分の右の太腿に在った。
「…なんでこんな場所に。」
普通に手で良いのに。これじゃあお色気担当みたいじゃないか。
御堂先生が色々喋っている。でもなんか、そういうのいいや。
校庭辺りから先程の用紙と同じ様な模様が現れる。そしてそこからなんとも形容し難い化け物が出て来た。
「全員起立っ!!!さぁ諸君戦うのだ!!!」
起立の音で立った自分。仕方ないわ、条件反射だもの。
「死に物狂いでな!!!」
教室がザワザワと煩い。戸惑いの声とか悲鳴とか、そういうもの。先生の合図により教室から半数は校庭へと掛けて行った。残された者もまた、教室内に現れた化け物に怯え戸惑い逃げて行った。
「先生、面倒です。」
「…お前は山田か。さっさと行って来い。」
先生、冷たいです。

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