Trick or Treat 

Trick or Treat
On whom is a trick played?





【Kazuto×Halloween】



「和人さん!Trick or Treat!」


「!!」


「…あ…すみません。お仕事中でしたか?」


「………」


「…あの…和人さん?」


「あぁ、いや…ごめん。しかし、その格好は…」


「えっと、なずなに誘われてハロウィンパーティーに参加するんですけど、必ず仮装しなくちゃいけなくて、その衣装なんです。」


「えっ!?じゃあ、その格好でパーティーに出るのかい?」


「…えっと、やっぱり似合いませんよね!?スカートが短いしあんまり魔女っぽくないし…」


「いや!似合うよ!すごく似合ってる。似合ってるんだけど…」


「だけど?」


「その格好を他の男に見られるのは…ちょっと…」


「え?よく聞こえな……きゃっ!!」


「こんな可愛い格好で出かけるなんて…」


「…あの…和人さん?」


「…ごめん…その衣装でパーティーには行かせたくない…。すごく似合ってるけど、他の男には見せたくないんだ。」


「!!」


「いい大人なのに器が小さいって呆れた?」


「えっ!?いえっ!全然!そんな事ないです!………その…ちょっと…嬉しい…です…」


「そっか…良かった…。ところで、そのパーティーっていうのは大学主催のやつなの?」


「いえ…桜庭さんとか菊原さんがよく行っているお店が主催らしいんです。お2人とも誘って下さって、桜庭さんなんてこの衣装の準備までしてくださったんですよ?そうそう!桜庭さんの衣装は海賊で、菊原さんがドラキュラなんですって!桜庭さんはともかく、菊原さんが仮装するなんて驚いちゃって……って…和人さん?聞いてます?」


「…のやろぅ…」


「あの…和人さん?」


「あいつら…沙耶ちゃんのコスプレ見たさに誘いやがったな…」


「え?…いや、先になずなに誘われてたんで…って和人さん、何処行くんですか!?」


「止めないでくれ沙耶ちゃん…俺という彼氏の存在を知りながら、魔女のコスプレ見たさに俺の可愛い彼女をいかがわしいパーティーに誘ったあいつらの罪は重い!!ただで済むと思うなよ!」


「えぇっ!?ちょ…和人さん、色々間違って…」


「くぉらぁー!裕介!千尋!出てきやがれぇ!」


「…あぁぁ…」





和人さんに『Trick or Treat』と言うと、【嫉妬深いキャラに豹変する】











【Shoukichi×Halloween 】



「翔ちゃん!Trick or Treat!」



「あっ!沙耶ちゃん!ハロウィンパーティーの仮装決まったんだね。すごく似合ってるよ!」



「へへっ…そうかな?ありがと!」


「あ!そうだ。はい、コレ。」


「わぁ…かわいい!マカロンだよね?」


「うん。この間桃ちゃんにもらって美味しかったから、沙耶ちゃんにもと思って。」


「ありがとう!こんな可愛いお菓子を貰ったらいたずらなんかできないよね!」



「ははっ!気に入ってもらえたみたいで良かったよ。そうだ…いたずらって言えば、この間リビングで裕介さんと話してたんだっけ。」


「いたずらの話をしてたの?」


「うん。最初は大学のハロウィンパーティーの話だったんだけど、ハロウィンの由来とか『Trick or Treat』の意味とか雑学っぽい話になってさ。」



「へぇ…。そういえば最近2人でクイズ番組よく見てるもんね。」


「それで、『いたずら』って一言で言っても、字面や使う人によってイメージが変わるって話になったんだよ」


「どういうこと?」


「例えば、『いたずら』って平仮名表記だと、可愛らしい柔らかい感じがするじゃない?だから、小さい子どもとか悪意の無いイメージ…みたいな。」


「なるほど…確かに。」



「で、『悪戯』って漢字表記だと途端にダークな印象にならない?」



「ダークな?」



「そう。これは裕介さんが力説してたんだけど、時代劇に出てくるような悪代官的な。」



「悪代官…」



「それに、四つ葉荘のメンバーだと千尋さんっぽいねって。」



「『悪戯=菊原さん』って事?」



「うん。壁にもたれ掛かりながら腕組みした格好で、クールな笑みを浮かべながら『…悪戯?してほしいの?』とか言いそうじゃない?」



「え?…うん…まぁ…」



「千尋さんって、なんか大人の色気?みたいなのがあってカッコイイよね。女の子がキャーキャー言うのも納得だよ。はぁ…僕には縁遠い話だよ…。」



「………」



「それからね、『イタズラ』っていうカタカナ表記はちょっとポップなっていうか、軽い感じがするから、これは四つ葉荘の中だと絶対に裕介さんのイメージなんだよね。」



「ポップ…」



「平仮名ほど幼い感じはしないけど、漢字ほどエロくはないっていうか…『ほら、早くお菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ!』みたいなセリフは裕介さんが一番似合うんだよ。」



「あ…そうなんだね…」



「裕介さんと千尋さんは同じ年でしょ?同じ年齢でもそれぞれ違った大人の男の魅力があっていいよなぁ…。僕なんか裕介さん達と同じ年になってもまだ『いたずら』がお似合いとか、小動物系とか言われるんだろうなぁ…。はぁ…。」



「………」










翔ちゃんに『Trick or Treat』と言うと、【落ち込まれる】










【Bunta×Halloween】



「栗巻さん!Trick or Treat!……………って、あれ…?」


「…スースー…」



「栗巻さーん…?」



「…スースー…」



「あら…寝ちゃってる。栗巻さんなら絶対お菓子くれると思ったんだけどな。」


「…ぅん…」



「!!」



(わわっ!起こしちゃう…。とりあえずそーっと部屋から出なきゃ…)



「…イタズラしないの?」


「えっ!?」



「お菓子あげてないからイタズラされると思ったんだけど。」



「あ…いや、それはそうなんですけど…っていうか起きてたんですか?」



「うん。沙耶の声結構大きい…」



「も、もう!!寝たふりしてたんですねっ!」



「…怒った?」



「……きゃあっ!!」


ドサッ!



「ねぇ…怒っちゃった?」



「も、もうっ!急に引っ張ったら危ないじゃないですか!」



「怒った顔も可愛い…」



「わっ!く、栗巻さん…苦しい…」



「沙耶あったかい…それに何かいい匂い…」



「え…?あっ!さっきハロウィンパーティー用にケーキを焼いたんです。だからその匂いかも…」



「食べていい?」



「勿論!でも、パーティーは夜ですからもう少し待って………きゃっ!!」


「ケーキは夜まで我慢するから、今は沙耶を食べる…」



「えぇっ!?ちょ…どうしてそうなんるっ………っん!……」



「いただきます。」











栗巻さんに『Trick or Treat』と言うと、【食べられる】















あとがきアリマス…


    
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