girls トーーク!! 

なずな「おじゃましまーす!」



アキオ「お邪魔します…」



沙耶「はーい!なずな、アキちゃん。いらっしゃい!」



なずな「やっほー!沙耶!飲み物とお菓子買ってきたよ!」



沙耶「ありがとー!久しぶりの女子会だから楽しみにしてたんだ!はい、上がって、上がって!」



アキオ「女子会って…私は女子じゃないんですけど…。」



沙耶「おーい、あきちゃん!何ブツブツ言ってるの?早くおいでよー!」



アキオ「………」




【リビング】



沙耶「私の部屋じゃ狭いしキッチンまで行ったり来たりするのも大変だし、今日は誰も居ないからリビングでいいよね?」



アキオ「え?今日は誰も居ないんだ。」



沙耶「うん。和人さんは『いい人が居ないならお見合いしなさい』ってご両親に呼び出されたとかで静岡に行ってるの。清田さんは『じっちゃんの名にかけて!』って言いながら建築物巡りの旅に出かけたし、裕ちゃんは絵の締め切りが間に合わないとかで岡本先生に幽閉されてるみたい。菊原さんはフランス人のお友達の結婚式に招待されてフランスに滞在中。栗巻さんはカメラを持って出掛けたらしいんだけど、『探さないで…』っていうメモがリビングに置いてあっただけだから、行き先は誰もわからないんだよね…。で、翔ちゃんは実家へ帰省中。」



アキオ「………」



なずな「………」



沙耶「あれ?何?二人とも黙っちゃって。そういうわけで今日は誰も居ないから遠慮しないでくつろいでね!」



アキオ「ねぇ、なずな。ツッコミ所が多すぎて何から話せばいいかわからないんだけど…」



なずな「あたしも。ていうか、ルームメイトが不在な理由に何の疑問も抱かない沙耶って…。」



アキオ「慣れって怖いわね…。」



沙耶「それで、なずなは何か話があったんじゃないの?」



なずな「そうなの。沙耶が四つ葉荘に住んでるって聞いてすっごい羨ましがってる友達がいるんだけど、実際どうなのかなって。」



アキオ「イケメン揃いで有名だからね。」



沙耶「確かに素敵な人ばっかりだけど、実際どうって言われても…何を知りたいんだろ?」



なずな「…これだもんね。だから天然ちゃんには敵わないんだよ。」

アキオ「ま、だからこんなイケメンだらけのシェアハウスに住めるのよ。普通住めないわよ。」



なずな「だよね…。私なら住めないわ。」



アキオ「そうじゃなくて、今は四つ葉荘の皆さんがどんなキャラなのかって話でしょ?」



なずな「そうだった!じゃあ、まずは管理人の和人さんは?」



アキオ「宝来さんの一般的なイメージは皆の良き相談相手。お兄さんキャラってとこかしら?」



なずな「そうだよね。でもさ、ちょっと優しすぎるっていうか、押しが弱そう…」



アキオ「『優しいくていい人』で終わるタイプね。』



沙耶「…えーっと。和人さんは優しいだけじゃないよ?」



2人「それ!!それが知りたいんだよ!!」



沙耶「えっ!?あ、はい!!えっと…料理が上手いし、お掃除もできるし…あ!あと映画に詳しい!部屋にたくさんDVDがあるから、レンタルしなくても大体の映画は揃ってるかも!」



2人「…はぁ…」



なずな「あのさ、それぜんっぜんフォローになってないんですけど。」



アキオ「そうね…。それじゃあただの家政婦か便利屋よ…」



沙耶「うぅ…」



なずな「ま、和人さんはイメージとそんなに違わないって事で。じゃあ、次は清田さん。」



沙耶「なんか簡単にまとめられた気がする…」



アキオ「いちいち気にしてたら身が持たないわよ。」



なずな「清田さんと言えば、口が悪くて女心も全然わかってなくて、無駄に筋肉質なのに建築の才能だけはあるっていう、金田一気質な人だよね?」



アキオ「ぶっ!!金田一って…」



沙耶「ちょっと!なずな!それは言い過ぎ!ていうか、清田さん居ないよね!?」



なずな「そんなにキョロキョロしなくても居ないから大丈夫だって!」



アキオ「…き、金田一…」
(※爆笑)



沙耶「アキちゃん…笑いすぎだよ。それにしても『金田一気質』って何?」




なずな「え?そのまんまだよ。清田さんっておじいさんが有名な建築家なんでしょ?おじいさんの名に恥じないような建築家になるために、暇があれば各地の名だたる建築物を巡って謎解きをしてるとかしてないとか…」



沙耶「いや、謎解きはしてないから。」



アキオ「『じっちゃんの名にかけて!!』………ぶっは!!」
(※笑いすぎて腹が痛い)



沙耶「もう!二人ともふざけ過ぎだから!清田さんは金田一じゃなくてコナン派なんだから!」



なずな「いやいやいや…」



アキオ「ちょ…もうダメ!お腹痛いからもうやめて!もう次、次は桜庭さん?」



なずな「桜庭さんと言えば、チャラキャラでしょ?」



沙耶「…そんな身も蓋もない…」



アキオ「当たらずしも遠からずでしょ。」



なずな「絵の才能は認めるけど、いつも岡本先生に探されてるしさぁ…。最近じゃGPS携帯を持たされてるって噂だよ?」



沙耶「あ、それはホントかも…」



アキオ「えっ!?事実なんだ…」



なずな「マジで!?それってアルタリア王国のロベルト王子と執事のアルベルトさんのお家芸じゃん!!」



沙耶「え?アル…?」



アキオ「ちょっとなずな、誰よそれ。ワケわかんない事口走らないでよね。」



なずな「ごめん、ごめん。桜庭さんの話だった…。てか、それならチャラキャラって感じじゃないよね?」



アキオ「コンパ行きまくってるとか、クラブで女の子を侍らしてるってわけじゃなさそうだしね。」



沙耶「裕ちゃん…一体どんだけチャラいと思われてるんだろう…」




なずな「桜庭さんは意外に好感度UPな結果かもね。さて、次は菊原さんか。」



アキオ「彼は大学内でも女子に囲まれてるのをよく見かけるし、プライベートを知りたいっていう女子は多いわよ、きっと。」



なずな「あのちょっと近寄りがたい雰囲気が王子っぽくていいんだよねー。」



沙耶「確かに格好いいよね。バレンタインの時なんか、ここまで渡しに来る子もいたし…。」



なずな「さすが王子ね。で、王子様は平等にチョコレートも受け取ってくれるんでしょ?」



沙耶「いや…それが…」



アキオ「なによ、違うの?」



沙耶「うん…。菊原さんに渡して欲しいって言われて、プレゼントを代わりに受け取った事があるんだけど、菊原さんに渡そうとしたら受け取って貰えなくて…」



なずな「えぇっ!?」


    
[1/3ページ]

 ←Nobel Top