アキオ「で、どうなったの?」
沙耶「それが、『気持ちに応えられないのに受け取るわけにはいかないから誰からのプレゼントも受け取ってない』って。しかも、『キミが受け取ったんだから責任持って返してきて』って言われちゃって…。」
アキオ「へぇ…意外と硬派ね。」
なずな「それ王子じゃないな…なんだろ…武士?坊主?しかも返してこいって酷くない!?」
沙耶「そうなの!だから、さすがに返すのは出来ませんって菊原さんに言ったら、結局は菊原さんがその子に返してくれたんだけどね。」
アキオ「あのルックスだしボンボンだし、プレイボーイキャラなのかと思ったけど、実は一番硬派だったりして…」
なずな「まぁ、誠実と言えば誠実なんだけど、なんか物足りないんだよねぇ…。『プレゼントありがとう。でも、俺はこっちの方が欲しいんだけど…』とか言いなが抱き締められる…的なシチュが欲しい…」
(※赤面)
アキオ「あのさ…菊原さんで妄想始めるのやめてくれない?」
なずな「ごめん、ごめん!ついね…つい。次行こ、次!」
アキオ「次は栗巻さんね。栗巻さんといえばやっぱりスイーツ男子とか不思議キャラなイメージかしら?」
なずな「そうそう!『ふわん』とした雰囲気とかたまに見せる笑顔に胸キュンな女子は多いよね!」
沙耶「………」
アキオ「ん?沙耶、どうかした?」
なずな「どうやら別の一面があるみたいね…。四つ葉荘ではどんな感じなの?」
沙耶「えーっと…何て言うか……近い感じ?」
アキオ「近い?」
沙耶「う、うん…例えばソファでテレビ見てたりすると、いつの間にか栗巻さんが隣に座ってて、テレビ見るのかと思ったら膝枕状態で寝てたりするの。」
なずな「ちょ…栗巻さんを膝枕って、役得…」
沙耶「あと、栗巻さんって早起きが苦手なんだけど、毎朝眠たそうに起きてきて、『まだ眠い…』って言いながら抱きつかれたりとか…」
アキオ「…それって核心犯なんじゃ…」
なずな「ほんと…気配を消して近づくとか、寝ぼけてるのに沙耶にしか抱きつかないとか、『ふわん』を駆使してボディータッチしてるとしか思えなくなってきた…」
アキオ「見た目肉食な清田さんより遥かに肉食系男子ね…」
沙耶「…あはは…」
なずな「さて、これで全員だよね?」
アキオ「そうね。」
沙耶「いやいや…二人とも、分かっててスルーするのだけはやめてくれない?」
なずな「なんだ、バレてたのか…」
アキオ「仕方無いわね。じゃ、トリは蔵本君ね。」
なずな「仔犬。若しくは小動物。以上よ。」
アキオ「ちょ…『プラダを着た悪魔』のメリル・ストリープみたいに言わないで!」(※爆笑)
沙耶「ぷっ…!似てる…」
アキオ「私、あの映画好きなのよねー。」
なずな「私も!素敵な洋服が沢山出てくるし、アンドレアが仕事を通じてどんどん成長していく姿に憧れるんだよねー。」
アキオ「ミランダがただの悪魔じゃないって所も憎いわよね。」
なずな「そうそうそう!あー、なんか無性に見たくなってきたんだけど。」
沙耶「あ、あるよ?ちょうど和人さんに借りてて、そこのテレビの所に…」
なずな「マジで!?見ようよ!ねっ?」
アキオ「ま、秋の夜長にDVD鑑賞も悪くないんじゃない?」
沙耶「そうだね。じゃ、何か温かいもの準備するよ。ミルクティーでいいかな?」
―――…………
翔吉のイメージから脱線したまま四つ葉荘の夜は更けていき…。
翌朝一番早く帰宅した宝来に向かって、寝ぼけたなずなが『あれ?TSUTAYAの方ですか?』と口走ったとか口走らなかったとか…。
おしまい。
アトガキ(釈明)あります…【滝汗】
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