貴方色・壱


「さっきの戦いで服がボロボロになっちまったよーっ!」








悟空は破れたマントと見る影すらない上着に溜め息を漏らす

先程待ち伏せされた妖怪に爆弾を投げられ
5人共無傷だったものの
服は破れてしまったのだった








「一応特注品なんですがね
僕達の服って
でもこれでは流石に旅をするには少々困りますね」


「まぁ俺は着ない方が何かと楽っちゃ楽なんだけどな
女が放っておかない身体ってーの?
脱ぐ手間も省けるって物で」


「てめェの身体なんざ見たくもねぇんだよ」








悟浄と三蔵の間で火花が弾ける音が聞こえそうな空気に
惷香は八戒に問う








「でも確かに服がないと大変かも…
特注品ってやっぱり三仏神に頼むの?」


「ええ
一応知らせは出したので届くのを待つだけですね
一応戦いに適した服となっていますから」








仕方がないので服が届くまで近くの町に立ち寄り
服を買う事となった








カランカラン









店のドアの鐘が鳴る

パタパタと奥からメガネを掛けたお爺さんが現れた








「いらっしゃいませ
どの様な服をお求めで御座いますか?」








店内を見渡してみると
流行りの服から民族衣装まで
幅広く取り扱っている様だった







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