六拾六


気が付いた時には宿屋のベッドの中だった

隣の部屋からは悟空と八戒の会話が聞こえた


その後
惷香の部屋のドアが開き
会話が終わったのか八戒が入って来た








「気が付きましたか」


「うん…」


「覚えているんですか?」


「う…ん」


「そうですか」


「…あのね 八戒」


「あぁそうでした」


「え?」


「観世音菩薩から伝言です
”お前が待っていたんじゃない
アイツがお前を呼んだんだ”
だそうですよ」


「ッ……」


「一体どうゆう事です?」


「それは……」








その夜―――

三蔵は1人六道と決着を付けるべく
完治していない身体で森の中へと入っていった


そして 明け方の空に1発の銃声が聞こえ








烏が飛んだ――









空が曙色に染まる頃
三蔵は森から抜けた――








「お客さん何処までー?」


「初乗りいちまんえんだよン」


「西に決まってンだろ
俺は寝る!
起こした奴は殺すぞ」


「はいはい
おやすみなさい」









三蔵は再び西に向けて走り出した――







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