飛んで?




飛行機になんて乗ったつもりはない
むしろ 乗る訳がない

パスポートもない








「飛んでって…私は家から近くの林の崖から落ちただけです…!」







もう町がバレても仕方がないと思った








「崖?
そんなのどこにあんの〜?
君……
異空間から飛んで来たね」








この男
ヤバイ。

キモい。









「あ、あの私もう急ぐんで」








惷香は立ち去ろうと立ち上がり男の横を通り過ぎた

その時男の顔を近くで見た




その男は黒い髪にメガネ
そのメガネの奥の瞳は 黒い黒い


まるで烏(レイブン)のようだった――






.

[ 10/201 ]

[*prev] [next#]
[目次]
[栞挟]
書物一覧に戻る



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -