(一目惚れでございまし続編)
「ノ、ノボリさん」
何時ものように彼の腕によって引き寄せられる身体。
ノボリさん以外に見られていると分かっていても抵抗出来ないのは、何故か未だに分からない。
ただ、彼と手合わせをするたびバトルセンスと、その能力は明らかに彼の才能と努力の賜物だと痛感する。
それに惹かれているのは事実だ。
「本日もハヅキ様に傷を負わせてしまいました。どう償いをすれば良いのか」
「い、いえ。バトルですから不可抗力ですし気にしないでください」
「ハヅキ様はお優しいから」
周りなど気にもしないようで、ノボリさんは私の傷を丁寧に確認して心配してくれる。
それはもう恥ずかしいなんていうレベルを越す位に。
「ノボリばっかりズルイ!ぼくもハヅキちゃんとすっごいバトルしたい!」
「ワタクシも同感でございます。ワタクシとのバトルで貴女様を傷付け、二度とワタクシから逃げられないように身体に覚えさせてやりたい」
「インゴってば。でもボクも泣き叫ぶハヅキをオトしたいなー」
「ではハヅキ様、誰との子をその身体に宿したいですか?」
ぶるぶるとノボリさんの腕の中で震えが止まらなかった。
助けてマスター。
早くボールに帰りたいの。