(直接的卑猥表現有り)
「ねぇ、それ美味しいのぉ?」
久方ぶりにお互いの上がり時間が合い、何を思ったか珍しくバーを訪れれば。
当たり前だが周りにはいつの間にか女が集まっていた。
誰にでもそう言うような甘く厭らしい声と態度で誘っていることは十分に分かる。
「…………クソビッチが」
「イイじゃん、ヌくだけだしネ?」
ケラケラと他人事のようにインゴを笑うエメットにも、隣にはべったりと女がくっついていた。
女は皆、がっつりと胸元を開け存分に育った豊満なバストと、鍛えたハリのある足をミニスカートやショートパンツで見せつけ、十センチはあろうかというピンヒールでスタイルを作り上げている。
長い髪はきちんと手入れされていて、なまめかしさと同時に女性らしさをアピールしていた。
「みーんなかわいー」そんなエメットの声と笑顔を横目にインゴはチェックをすると、女達を無視して黒のトレンチジャケットを羽織り。
まだ深夜には早過ぎる眠らない街、その先にある自宅へと足を向けた。
「もー、インゴ待ってよ。何、あのコたち気に入らない?結構インゴ好みのビッチだったよー?」