世界は科学で回っているか?















「ハヅキちゃん。ハヅキちゃんのお国では双黒がいっぱいいるってホントなの?」


「まぁね」


昼下がり。
毎日の習慣と化した午後のオヤツ時。


女の子ならば夢見る人も多いであろう、イギリスのアフタヌーンティーを思わせる三段タワーの茶菓子セットと、本格的に茶葉で入れられたロイヤルミルクティー。
甘い甘い匂いを漂わせたそれは、彼の部屋を包み込む。
そして、その双方のセットを何の問題もなく毎日用意する彼──グリ江ちゃんことグリエ・ヨザックは、やけに楽しそうに葉月に話しかけて来る。


こんな時は、ろくなことがないと葉月は話半分に受け流すことにした。


「それじゃあ皆、とっても美人なのね」


さて、双黒を美人と言えるかはお国柄の問題だ。
何せ、野球少年の新米魔王陛下が超絶美形なのだから、美的感覚とは難しい。
少なくとも日本では白人の金髪碧眼が大人気だし。


「さぁ。……でも、突然何で?」


あまり関わるつもりはないが、一応礼儀だろうと一つは質問をする。



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