□翔



「えっ!翔くんが番組のメインMC?!」
「おう!まあ俺一人じゃねえけどな。」
「うわあ!うわあ…!すごいすごい!絶対録画しなきゃだ!」
「ただ俺でまとめられるか…若干、不安ではある…」


翔くんにしては珍しいなって思った。いつも大変そうなお仕事でもその大変さにやりがいを感じて仕事に挑んでるのに。


「…なにか不安なこととかあるの?翔くん準司会とかやってるじゃん!まとめ方すっごいうまいよ!」
「…それがさあ…番組に先輩達来るんだよ…」
「えっ、そうなの?」
「ああ、しかもあの四人はチームなんだよ!絶対ごちゃごちゃするだろうなあ…」


確かにあの先輩方四人が一緒に出演している番組で意見が合わずに言い合いしていたことがあった。その時らそこをMCの方が上手く盛り上げて言ってたけれど。
翔くんは後輩という立場とか、気にしてるのかな…。準司会の番組も始まってまだ一ヶ月位だから翔くんの自信にはまだ繋がっていないのかも…。


「まあ俺一人じゃねえし、大丈夫だとは…」
「大丈夫だよ!!」
「うお、な、なんだよいきなり大きな声だして…」
「あ、ごめん!翔くんなら大丈夫!だって学園在籍中なっちゃんの相手ずっとしてきた翔くんだよ?マスターコースで藍ちゃんとなっちゃんの相手してきた翔くんだよ?」


私は翔くんに元気を出してほしくて。
早く不安を取り除いてあげたくて。


「だから!きっと大丈夫だよ!あとは翔くんの男気でなんとかなる!」
「な、なんだよそれは!」


翔くんは私の勢いに驚きながら聞いていたけどお得意のツッコミをいれてきて、なんだかいつもの翔くんに戻ってくれた気がして。


「お前の言う通りだよなー…よっし、やってみっか!」
「うん!その意気だよ翔くん!番組、楽しみにしてるね!」


きみのその笑顔がみたくて
後日そのスペシャル番組が高視聴率を叩き出したことを嬉しそうに言う翔くんは私の大好きな笑顔を見せてくれた。



2013/03/22 19:11
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