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「きょ、うや」
「話は聞いたよ」
君の親友が君を裏切った。
何てことはない、友情より愛情をとっただけ。この子より彼氏を選んだだけなのだ。数ヶ月キミの相手をしていたあの男は、何年もこの子と一緒にいた女は
それなのに君は随分悲しそうに、寂しそうにカラカラに笑う。
「私独りになっちゃった」
「…僕もだよ」
本当は僕にはそんな不確かなもの不要だし弱者みたいに群れることなんて絶対しない。いらない。必要とする理由がわからないんだけど話を合わせるために彼女の言葉を聞いて頷きながら華奢な体を抱きしめた。
ズキズキ痛む君の心は僕が癒してあげるなんてそんな甘ったるい言葉は言わないけれど僕なら君を一人にしないし裏切らないよ。
(おちる)