せめて今宵/リマセブ
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両思いの片思い
    セブ←リマ






ただ君が好きだから





嫌われたくない













「……ルーピン、」



「……………ルーピン」









「ルーピン!!」

「わっ!?」

呼びかけにやっと気づいた僕は、はっと我に返り目の焦点を自分を呼んだ彼に合わせる。

「セ、セブルス……何?」

「…どうしたのだ、最近様子がおかしい。」

さすが勘が鋭い。
悟られまいと結構努力してるつもりなんだけどな。

「別に、何でもないよ。…ちょっと、考え事。」

ふん、と鼻を鳴らしジロリとこちらを睨んだが、それ以上は何も聞かないでくれた。

知られたくない。

知られたくない。




僕が…人狼だってこと。




多くの魔法使いから差別され、軽蔑され、虐げられる種族。

でも、僕には住む場所もあるし、友達も、それも最高の親友がいて、学校にも通っている。



贅沢すぎるんだ………。



だから、この思いは、自分の中だけに、そして早急に消さなければいけない。


だって、それは僕が人狼だから。



「セブルス、午後は授業無いの?」

「あぁ。無い…。だが宿題がたんまり出されていたからそれを片づけてしまおうと思っている。」

「そうなんだ!じゃあ一緒にやってもいい?僕も宿題いっぱいあるから。」

「……止めはしない。」

「えへへ、ありがとう。」

ジェームズの友達という理由で軽蔑されていたけれど、最近ようやくなかよくなれた。
いつも見て見ぬふりをしてやり過ごし、その後で怪我を癒やしてあげることしかできない僕を、
受け入れてくれた。
変わり者でひねくれ者で、憎まれ口しか叩かない
嫌われ者のセブルス。
でも本当は強くて優しい、君。

僕なんかには釣り合わない。

人狼で落ちこぼれで貧乏なリーマス・ルーピン。

せめて死ぬまでは、この不器用な人を守りたい。
そう思った。



「ルーピン」



君が僕を呼ぶとき、
僕が君に呼ばれるとき、

お互いがどんな気持ちか知らないで。





















「Look at…………me」







―――――――

文章崩壊ごめんなさい……
もっとこいつらを幸せにしてあげたい……ッ!!
けど悲恋にしたい……… …ッ!!

シリアス万歳
ゲロ甘万歳


6.23


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