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「ジェームズはシリウスがどうしてあんなにセブルスを嫌うのか、知ってる?」

隣で浮遊呪文を使って遊ぶジェームズに聞いた。

「そりゃあ、スニベ…スネイプが熱心なスリザリン信者だからだろう?」
「やっぱり問題はそこか…」

僕が睨むと、ジェームズは訂正した。
やはり寮の壁は超えられないのだろうか…。

「何だい、君あの二人を仲良くさせようとでも思ってるのかい?」
「え?あぁ、まあ。」
「無理無理。君知らないだろ?寮であいつ、明日はスネイプをどういじめるかとか悪口ばっか。聞いてるこっちがスネイプに同情するくらい」
「………そんなに」
「うん」

石ころ同士をぶつけて遊びながら、ジェームズは言った。

「はぁ…」

なんとかならないものか。
せめてあの嫌がらせだけでも落ち着かないものか。

そういえば大人のシリウスから、セブルスの話しを聞いたことはなかった。
時々二人で言い争い(悪口の言い合いなのだが)をしているのは見たが、そのことについてシリウスに尋ねてもやんわりと違う話題に持っていかれ、うやむやにされてしまうのが大概だった。
そしてさらに食い下がると、そんなにあいつのことが知りたければ直接聞け!と怒られた。

「君、なんであいつにそこまで肩入れするの?」
「え?」

今まで遊んでいたジェームズにいきなり声をかけられて少し驚いた。

「今年初めて会ったやつだろ?まだ1ヶ月ちょっとの付き合いなのに。」
「うーん………。」

そうか、この人達からすればまだ少ない付き合いなのか。
僕にとっては七年の付き合いなんだけど………。

「僕は…みんなに笑顔でいてもらいたいだけだよ」
「ふうん」

できることなら、悲劇を繰り返さないように…。


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