| ▼西峨 唯 紗「あー疲れたぁ！ 香苗はこれ全員一気に終わらせたのよねぇ、その若さが羨ましい」 西「………」 紗「ちょっと。黙って睨んでんじゃないわよ、突っ込むなら声出しなさい声」 西「ちっ」 紗「やりにくいったらないわね、会話っていうのは――」 西「妹も同じ事言ってたけど。会話はキャッチボールとか何とか」 紗「香苗がちゃんと一般常識教えてくれてんのに実践に活かさないとはどういう事よ」 西「………」 紗「睨むな！ 何でこんな奴に香苗は懐いたかなもう」 西「刷り込みだろ」 紗「クソ、やっぱあの時仕留めとくべきだったか」 西「聞こえてるけど」 紗「聞こえてたってどうせあんた気にしないでしょうが。むしろちょっとくらい人の話に耳傾けるくらいの可愛げがあれば」 西「………」 紗「ほんっと人の話聞かないわね、あんた三点リーダー使いすぎ！ 放送事故よ！」 西「で、何だよ。何かするから残らされてんだろ」 紗「取り敢えず土下座して」 西「帰る」 紗「あーやだ絶対認めない。わたし香苗が西峨の事が好きだとか言っても絶対反対する」 西「はぁ？ アイツんな事言ってんのか」 紗「言ってないわよ!! ていうかむしろ西峨はどうなの。あんたが色恋とか似合わなさ過ぎるけど、万が一香苗が告白でもしてきたとしたらどうすんの」 西「別に、どうも」 紗「つまんない返答してんじゃないわよ、もっと笑える珍回答できないわけ？」 西「あんたの相手すんの疲れる」 紗「こっちのセリフだーっ！ 西峨と会話を成立させるんだから本当に香苗尊敬するわ……」 西「ビビリまくってるけどな」 紗「ビビらせるような事散々してきたのは西峨でしょ」 西「あんたの妹にしちゃ面白い反応するからな」 紗「香苗……。昔の事は忘れてさっさとコイツから離れた方が身のためよ」 西「引き合わせたのはあんただろ」 紗「そうなのよね！ 一時の感情に委ねた判断はいけないっていういい例よね！ あはは……ごめん香苗！ 反省してるっ」 ←|→ back |