Obliviator-忘却術士- | ナノ


14-01


「ギルデロイ・ロックハートの保護ですか?」
「そうだ」


どうやら話は急展開をみせたようだった。


ホグワーツで石になった生徒が発見されてから、半年近く経過しようとしていた。
つい先週には、更に石になった生徒が数名発見されているなど、状況は芳しくないものだと思っていた。
が、本日、正確には日付を超すか超さないかの瀬戸際で何やら大きな一つの山が片付いたようだ。
大掛かりな案件を処理するために残業を余儀なくされていた私の元へ、更に帰宅を遅らせる案件が舞い降りたことがそれを証明していた。

何でもギルデロイ・ロックハートが馬鹿になったので引き取れ。
という親切心の欠片もない話とのこと。

とりあえず部長の元へ詳細を把握しに向かい、早速ギルデロイ・ロックハートを保護しに行く事にしよう。


私の終業時間が朝を迎えてしまう前に。





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