秘術の国 02-01
どさり。
重い荷物をどうでも良さげにそのまま手から離したかのような、そんな落下の仕方をした。
一番最後に落とされた私は、謂わば山積みになった所でいう頂点に落とされた訳で、
売り物の果物の如くコロコロと転げ落ち、果てはペタリと土塊のように静止した。
先行き不安しかない。
「なんだぁ、こいつら」
上から不快で不愉快極まりない声が降ってきた。同時に軽快で爽快な音が辺りに響く。
低くなっていた視界に尻餅をついた醜い姿が映り込み、思わず起床。
紙の上に胡座を掻いていれば良かったものを。
親を盾に当たり散らす姿は滑稽で、突然登場した子供に説教される姿は惨めであった。
そんな姿を地に座りながら眺める私も、
惨めであるに違いないのだけれど。