二世の契り | ナノ


あとがき



こんにちは。
濡羽でございます。

まずは、ここまでお読み下さり本当にありがとうございます。
「二世の契り」お楽しみいただけましたでしょうか。
何気に啄ばみ史上初の長編完結だったりするんですよね。
情けないことに。(^^;;

年明けからプロットを考え初め、やっと完結まで辿り着くことが出来ました。
いやー長かったです……
一時はコレ終わるのか?とプロットと睨めっこをしながら書いていた時期もあります。
なかなか手が進まず、書いては消してを繰り返して唸っておりました。
元々、長編を書くのは好きなのですが完結させるのは苦手という致命的な欠点を持っている私。そんな人間がプロットがあるとはいえ完結させることが出来るのだろうかと、正直半信半疑だった部分もあります。
ですが、読んで下さる皆様からの拍手やお手紙が、書かなくては!と私をやる気にしてくれました。
完結出来たのは皆様のおかげと言っても過言ではありません。本当に。
ありがとうございました。(´▽`*)
とりあえず書き終わり、掲載し終えた今はホッとしております。
たぶん、あとがきの最後の一行を書く頃には寂しくなっていると思いますが。笑

今回のお話は、一言で言えば“心中物語”です。
まぁ、悲恋のど真ん中を斜め上から貫いていく、みたいな捻くれた物語というのでしょうか;;
原作での設定を壊したくなかったので、どうしてもシカクさんとの物語はこういう結末を辿るしかありませんでした。
読んで下さっていた方たちの中には、結末が予想通り。という方も多いと思います。
前半は、夢主の中に少しずつ蓄積されていく奈良シカクという存在をなるべく丁寧に時間をかけて描いたつもりです。
そして後半は“二世の契り”という傀儡劇をベースに、シカクさんへとのめり込んでいく夢主の盲愛を表現してみました。

死でしか私の気持ちを表現することは出来ない。

今作で私が大切にしたキーワードの一つです。
他者から見たらその異常なまでの狂気も、夢主はまるで息をするのは人間として当然でしょう?とでもいうように思い至るのです。
その考えは執筆している最中の私をも飲み込んでいくほどに大きなエネルギーでした。夢主の異常さが全く異常なことだと感じられなかったのです。
あぁ私も夢主に毒されていたな……。と、書き終わった今では苦笑を浮かべることが出来ます。
奈良シカクを愛した夢主の心があらゆる感情により飽和し、最後は死でのみ自分の気持ちが表現出来ると確信しているとんでもない物語でもありましたね。(^^;;

プロットを書き始めた当初は、夢主が亡くなることでエンドの形をとろうと思っていました。
ですが、プロットを練るうちに夢主の感情がどんどんと人間臭くなることに気付き、反対にシカクさんは夢主に対する気持ちを自覚しながら、それでもヨシノさんとシカマル君も愛しているから夢主の手は取らない。という決断を下すのだろうことに気付きました。
シカクさんの物語の終焉と、夢主の物語の終焉は結局違うところにあったのです。
ならば、ということでその全てを叶える“二世の契り”の結末はどこかと考えた時、それが第四次忍界大戦にて二人が同時にこの世を去るというものでした。
物語の構成上、その全てをシカマル君に見届けてもらうことで何とかまとまりが出来たかなと思っております。
たぶん彼はこれから先、夢主とシカクさんについては語ることが無いのでしょう。
時々シカクさんのお墓参りに来て、煙草と蜜柑を添える。
読者の方々からしてみたらまた悲恋かよ……と非難のお声が飛んできそうですが、すいません。
この物語の二人の結末は、これが最善だったと言わせて下さい。

さて。色々と語りたいのですが、このまま語り続けてしまうとだらだらと終わりが見えなくなってしまいますので、この辺にて末筆ながらあとがきとさせていただこうかなと思います。

この度は、「二世の契り」をお読み下さり本当にありがとうございました。
皆様がこの物語から何か小さなことでも感じていただければ嬉しいです。
また、感想などございましたら是非メールボタンを押して一言二言感想を送って下さるととてもとても嬉しいです!
にやにやしながら全力でお返事させていただきます。(´▽`*)
それでは、長々といたしましたがここまでお読み下さりありがとうございました。
皆様には本当に感謝しております。

今後とも、どうぞ啄ばみを宜しくお願い致します。


追記
書きながら、ヨシノさんは素敵な女性だなーと魅力を再確認いたしました。
(´▽`*)
また、途中からぱったりと姿を消しましたゲンマですが、彼についてはまた書く機会がありましたらゲンマサイドで物語を書けたらな……と思っていたりします。

管理人:濡羽