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優しい時間を貴方と 02


今日発売の推理小説を買いに行こうと街へ出たら、なまえがやたらキレイな恰好して知らない男と楽しそうに喋ってた。
何なんだよ、あの男は!


「なまえ!」
『あれ?新一も今日お出かけなの?』
「ちょっとな。オメーはそいつとデートか?」
『違う違う。快斗とはたまたま逢って話してただけだって。快斗は別の可愛い女のコとデートなの』
「だから、青子は彼女なんかじゃねーっつってんだろ!いつになったら信じてくれんだよ!」
『え?そんな嘘永久に信じないけど?』
「ひでー!!」


何だ。彼女持ちだったのか。焦って損したな。


「それにしてもなまえ、今日はやたらとめかし込んでるじゃねぇか」
『これね、有希子さんにやってもらったんだよ』
「母さんに?」
『そうそう。出張ヘアメイクサービスやってくれたの』
「それで?なまえは何処に行くんだ?」
『それはね』
「なまえー!新一ー!」
『蘭!園子も一緒だ!どうしたの?今日はみんなお出かけの日なのかな?』
「あんたこそ、そんな恰好してデートにでも行くの?」
『うん!』
「「えっ!?」」
『え?何。みんな声揃えちゃって』
「何、じゃないわよ!あんたいつの間に彼氏出来たのよ!?まさか新一君と?」
『違う違う。新一は蘭の彼氏でしょ?』
「「だから、違うって言ってるでしょ/だろ!?」」
『そんなに息ピッタリなのに?』
「「これは幼なじみだからで、たまたま!」」
「ちょっと新一真似しないでよ!」
「オメーこそマネすんじゃねーよ!」
「(こりゃ新一くんが報われる日は遠いわ)じゃあ、隣の彼氏君?」
『快斗も幼なじみの可愛い彼女がいるから違うの』
「だから、彼女じゃねーっつってんだろ!?」
「(ここも新一くんと同じパターンか)じゃあ、誰よ?」
『内緒wじゃあ、あたしそろそろ待ち合わせの時間だから行くね!』
「ちょっと!気になるじゃない!教えて行きなさいよね!」
『帰ったらちゃんと電話するから!バイバイ』


納得いかない感じでムスッとしてる園子と快斗、未だに喧嘩してる新一と蘭を置き去りにあたしは待ち合わせの場所へと急いだ。


『先生!お待たせしました!』
「なまえ君が遅刻するなんて何かあったのかい?」
『すみません…途中で色んな友だちと会っちゃって』
「いやいや、今日のなまえ君を見ては声をかけたくなるのも分かるさ」
『先生が用意して下さったこの服、似合ってますか?』


ちょっとスカートの裾を持って、首を傾げて聞いてみた。
色んな人にオシャレしてるとは言われたけど、やっぱり用意してくれた先生に一番喜んでもらいたい。


「あぁ、とてもよく似合ってるよ」
『良かった』
「こんなに可愛いなまえ君を独占出来るとは私も幸せものだ」
『お忙しい先生の時間を頂けるあたしが幸せものですよ!』


なんて、無謀な会話をしつつも少しだけ腕を上げた先生に、自分の腕を絡めた。


『今日は一日エスコートよろしくお願いします!』
「あぁ。きっとなまえ君にも楽しんでもらえると思うよ」





【優しい時間を貴方と】

友だちとの楽しい休日もいいけど、先生と一緒に過ごせる時間は特別なの!




→あとがき

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