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14.試験後の一時


長かったような短かったようなテスト期間もやっと今日で終わり。


『んーっ!やぁーっと終わったぁ!!』

「最後の数学、結構難しい問題混じってたよね?」

『え?どれ?』

「ほら、この問題。あたし途中までしか分かんなくてさー。これに時間かかっちゃって最後の問題解けなかったんだよ」

『そういう時は解ける問題から先に解いて、分かんないやつとか時間かかりそうなやつは後回しにした方がいいよ?』


テストの時間配分も重要だよね。
特にセンターとか入試問題とかになるとさ。

まぁ、中学入りたての今からそれをやれってのは酷な話か。
これから身を持って経験していくものだし。


『明日香、手出して?』

「え?なぁに?」

『はい。期末テストお疲れ様!』

「わぁー!お菓子だぁ!なまえちゃんの手作り?」

『もちろん』

「なまえちゃん、ありがとう!」


抱きついてきた明日香を抱き返して頭を撫でる。
うん、本当に明日香は可愛いな。
なんか妹が出来たみたいで嬉しいよ。


「なまえー!あんたのおかげで今回のテスト意外とイケたかも!結構手応えあったのよね!」

『園子この1週間ホントに頑張ってたもんね。はい、約束のお疲れ様プレゼント!』

「やりぃ!今回はマドレーヌなのね」

『うん。クリーム系だと溶けちゃうから持って来れないし、結局焼き菓子にしたんだよね』

「それなら、終わってからなまえの家に皆で行けば良かったんじゃない?」

『残念。今日はデートの約束があるんだ』

「「で、デート!?」」

『そ。ってわけだから、蘭にも渡してさっさとあたし帰んな』

「ちょっとあんたいつの間に彼氏なんて出来たのよ!?」

「なまえちゃん、あたしも初耳だよ?!」

『ちょ、二人とも落ち着いて?誰も彼氏とだなんて言ってないじゃない』


物凄い勢いで詰め寄ってきた二人に背中が壁についてしまった。

ちょっと待って!
お願いだから落ち着いて!!


「何か盛り上がってるみたいだけど、何の話してるの?」

「蘭!聞いてよ!なまえったら水臭いのよ!?」

『だーから、違うって言ってるでしょ?!』


蘭も交えて三方向を囲まれて動けなくなってしまったあたし。

もう、あたし先生と約束してるから早く帰りたいんだけどな…。




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