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向かった先は梅田駅から少し離れた場所にある隠れ家的な小さなお店だった。


『へぇー。服部くん、ようこんなお店探せたなぁ』

「まぁな。しょっちゅういろんな店探して歩いてんねん。ちっさい店やけど、味は逸品やで!」

『和葉ちゃんもお気に入りのお店とかあったりするん?』

「ううん。うちは平次に連れて行ってもらうだけやで?平次、休みの度にあちこち歩き回っとるから、いらんことだけはよう知ってんねん」


いらんことだけって…。
服部くん、ヒドイ言われようだな。

幼なじみって皆こんな感じなのかな?
蘭も工藤くんとよく痴話喧嘩してるし。


「なまえは何頼むか決めたんか?」

『んー…モダンにしよかなぁて思ってんねんけど、どれがオススメなん?』

「よっしゃ。おっちゃん、ミックスモダン3つな。俺の分は飯もちゃーんと忘れんといてや」

『…大阪の人ってホンマにお好み焼きでご飯食べるんやね』

「ちゃうちゃう。平次みたいなアホもおるっちゅーだけやから、勘違いせんといてや?」

「アホとは何や。アホとは。お好み焼きはおかずやないけ。ソースが飯についてそれがまたうまいんやんか」


うーん…
言いたいことは分かるんだけど、あたしは試したくないな。


「はい、おまちどーさん」

『うわぁ、めっちゃ美味しそう!いただきまーす』


んー、やっぱり本場のお好み焼きは違うね!
すっごく美味しい!


「平ちゃんの新しい彼女、ホンマに美味そうに食べてくれるなぁ。なんやこっちまで嬉しゅうなるわ」

『げほっごほっ。か、彼女ちゃいますって!服部くんの彼女やったらここに和葉ちゃんがおるやないですか』


急に変なこと言われたから噎せた!
あれか?これは大阪で言うボケなのか?
ならムキにならないで、話にノるのが正解だった?

関西人ってボケをいじられずにそのままスルーされるのが虚しいんだって大学入った時聞いたし。
だから、つまんないボケだとあえてムシしてたりもしてたんだけど。

関西のノリが久しぶり過ぎて難しいっ!!


「アホ!和葉はただの幼なじみや!誰がこんなじゃじゃ馬と」

「それはこっちのセリフや!うちかて平次みたいな彼氏なんかお断りやっちゅーねん!」

『まぁまぁ、二人が仲ええんは十分知ってるから、今は楽しゅうご飯食べよ?な?』

「「元々なまえ(ちゃん)が言い出したことやろ!?」」

『ほら、息ぴったりやん。んー、ホンマに美味しい!』

「はぁ、なんやアホらしゅうなってきた。俺も飯食お」

「なまえちゃんって意外とマイペースなんやね」

『え?今更気付いたん?』


ゴーイングマイウェイですが何か?
なんか有希子さんと会ってから、あたしって全然普通じゃんとも思ってはいたけど。




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