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「ねぇねぇ、この服可愛くない?」

「それにはこれが合うんじゃないか?なまえ君にはこういう服も似合うと思うんだが」

「素敵!なまえちゃんのイメージにピッタリね!んー、それにはこのスカートかしら?」


先生は有希子さんのストッパーになってくれるんだとばかり思っていたのに、二人はあたしそっちのけで服選びに夢中だったりする。

これなら有希子さんと二人で買い物に出かけた方がマシだったかもしれない。


『はぁ…』


とため息を溢して視線をずらすと、ディスプレイされていた可愛いスカートを見つけてしまった。


『あ、これ可愛い』

「こちらは新作で、今年の流行も取り入れてますから、人気も高いんですよ」

『これ試着してもいいですか?』


店員さんにサイズを伝えてスカートを持って来てもらうと、あのスカートに似合いそうなトップスの組み合わせを2種類手に取り、試着室へと向かった。


うん、やっぱりこれ可愛いわ。
このくらいなら自分で払えるかな?

とか思ってたら、いきなり試着室の扉が開いてビックリした!
ちょっと、着替え中だったらどうしてくれるんだ。


「なまえちゃん、それすっごく似合ってるわ!」

『本当ですか?』

「あぁ、まるでなまえ君の為に作ったものみたいだ」


有希子さんと先生に誉められて嬉しくなっていると、聞き捨てならないような、やっぱり…というような会話が聞こえてきた。


「これはこのまま貰っていくから、こっちと着ていた服を包んでくれるかい?」

「かしこまりました」


やっぱりー!
いや、このスカートはホントに可愛くて一目惚れだったのは確かだけど、既に先生と有希子さんが選んで下さった服がたくさんありますよね!?

え?もしかして夫婦揃って金銭感覚狂ってるの!?


たくさんの服を買い込んで、お店を後にした頃にはちょっと精神的に疲れてたんだけど、実はこのまま後3店舗程、お店を見て回っては似たようなことをしていたりする。




誰かこの二人止めて!



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