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一緒に帰る約束をしただけでは物足りなかったらしい名探偵。

結局お昼も誘われて、ただ今恒例の屋上にいます。

っていくら風通しがいいとはいえ日射しが暑いんですけど?
エアコンの利いた涼しい教室でご飯食べたい…。


「ったく、オメーのせいで昨日は母さんが大変だったんだぞ?」

『あたしは工藤くんのせいで有希子さんに抱き殺されるかと思ったけどね』

「抱きっ!?」

『有希子さんから電話があったから工藤邸に行ったのに、玄関入った瞬間に全速力のボディアタックを喰らって背中強打して、そのまま締め殺されそうになったの』

「……」

『ホント、先生が止めてくれなかったらあたし窒息してたと思うんだけど?』

「…悪ぃ」


いや、別に工藤くんは悪くないんだけどね。

ただ昨日のあれは理不尽だったなぁって思っただけで。
でも申し訳なさそうにしゅんとしてる工藤くんも可愛い!


『本当に有希子さんってパワフルだよね』

「だから俺らが疲れるハメになるんだけどな」

『うーん…普通に話してる分には楽しいんだけどね』

「……。俺は普段からからかわれてるから疲れんだけど」

『先生、ストッパーしてくれないの?』

「どころか、加勢して俺をからかってきやがるな」

『あははは…』


それヤられたら毎日大変だよね。
でも、ごめんね、工藤くん。

基本的にはあたしもそっち側なんだ。
なんて言わないけど。


「でさ、放課後どうすんだ?」

『何が?』

「ちゃんと見学しに来てくれんのか?って意味」

『あぁ、それね。見学者多くて大変そうだから、教室から応援してるよ』


それに外でずっと待ってるとか暑いだけだしね。とも言わない。


「じゃあ部活終わったら教室まで迎えに行くわ」

『え?いいよ。部活終わったらあたしも降りて校門で待ってるから』

「んなこと言って先に帰るんだろ?」


なんとも疑そうに工藤新一に睨まれた。
いや、あたし君の中でどんなキャラ設定されてるのよ?


「ってことで、俺が迎えに行くから、それまで教室から出るんじゃねぇぞ?」

『はぁい』


今日の工藤新一は何処までも強引らしい。
本当に何があったって言うんだ?名探偵。



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