君、なぁ君、盃を返したまえ。
今日は飲みたい気分なのさ。放って置いては呉れないか。

原因は知らないよ。
此の世界にでも聞いてお呉れ。
理由に為って無い？そう意地悪を言うな。
そんな時だって在るのだよ。

無性に泣きじゃくりたく為る。
無性に腹立たしい。
無性に空虚だ。

其れと同じだよ。
屁理屈？何を馬鹿気た事を！
理に叶って居るではないか、人間の心理だよ。

さぁ、其の酒瓶を此処に戻したまえ。
何だ、君も、飲むのか？
…ははぁ、さては。君だって飲みたい気分なんだな？


今日は、共に呑まれようではないか！

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