▽1日



あけおめー。ことよろー。日付が変わってから何度言ったか言われたか。母さんからはお年玉をせびられる始末。あげたけどな。その分親戚のおねえさまおばさま方からいただいたので文句はない。

そして今は友達に連行され近所の神社に参拝といったところ。本当はテツヤとお参りしたかったけれど仕方ない。小銭はもちろん御縁の5円だ。内容は毎年変わらず平和に健康に。おみくじは中吉だった。反応しにくいと友達に言われてしまったがそんなこと神様に言え。それからは恋愛おみくじに誘われたけど間に合っているので断りを入れ忙しく働いている巫女さんを眺めていた。大変だな。


「苗字くん…?」


「!、テツヤ」


びっくりした。
聞き慣れた声が聞こえたと思えば、いつ近づいて来たのか目の前にはおみくじだろう紙を持った彼が。


「黒子です。苗字くんも引きましたか?」


「うん。どうだった?」


「中吉でした」


「偶然、俺も」


ぱっと嬉しそうな顔で俺を見上げてくる。かわいい。


「ほら、」


ぴらっとテツヤにくじを渡す。つられて彼も俺に渡してきた。驚くことに書かれている言葉も似ている。すごい。


「お揃いですね」


「お揃いだな」


ふ、と微笑んで水色を撫でようと手を上げかけたとき、それを阻止するかのタイミングで背中に物凄い体重がかかった。


「あだ名ちんあけおめー。なんかすげームカついた」


「…明けましておめでとう紫くん。どけ」


虫の居所が悪いなら俺の背中じゃなく他をあたってほしい。俺の機嫌が悪くなる。っていうか紫くんが居るということは、


「黒子、今日誰と来たの?」


「紫原くん―赤司くんと、緑間くんと、」


「ああうんなるほど」



どっかに火神いないかなあ。




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