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「じゃあ、俺たちは帰るよ。今日はご馳走さま。名前…いや苗字くん、黒子くん、おやすみ」


「はい、おやすみなさい」


「……おやすみ」


ガチャン、と来たときよりは静かに玄関は閉められた。同時に俺とテツヤからため息がこぼれる


「疲れました」


「氷室さんはメンバーに入ってなかったからな。っていうか、あつい」


「………飲み過ぎです」


「…酔ってないって。ギリギリ、でも、」


気が抜けたせいか、酔いが回ってきた気はする。やっぱりちょっと飲み過ぎたかもしれない。火神には勝てたけれど、氷室さんは手強かった。最後まで余裕の微笑みで帰って行ったのだ。負けた。


「水、飲みますか?」


「んー…ぬいでいい?もうむり」


答えが返ってくる前に重ね着していたシャツを一気に脱いだ。暖房の効いていない玄関はひんやりしていて気持ちいい


「テツヤもぬぐ?」


「……――そうですね。じゃあ」


「は…、、ちょっと、ストップ」


躊躇もなく服に手をかけたテツヤの手を掴む。何考えてるんだこの子。風邪引くのに。ああいや俺も半裸だった。あれ、なんで脱いだんだっけ?


「名前くん、しっかりしてください」


「うん?ああ…」


顔に出ていたのか、テツヤはそう言ってぺちっと俺の頬を叩いた。駄目だ、頭の処理が追いつかない。記憶が曖昧になってきたぞ


「テツヤ、」


「はい」


「まだ、25日?」


「…いえ、、ちょうど26日に」


「そっか」


「名前くん?」


「メリークリスマス、でした」


確かまだ言ってなかった、ような、言った、ような。どちらにせよ満足した俺は彼に寄り掛かった。


「かわいい酔っ払いですね」


「―からかうな」



テツヤのがかわいい




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