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「火神くん、助けてください」



自分の講義が終わってすぐ、ボクは名前くん……火神くんの大学へ来ていた。


ベンチに座ってバスケの練習をする彼を見ながら、もう一度同じ言葉を繰り返す。


「助けろって、何をだよ」


「言い直します。相談に乗ってください」


「相談?」


そこでやっとバスケをやめて彼はボクに振りかえった。

そのまま止まったボールを見つめて言葉を続ける。


「はい。その……名前くんと上手くいってなくはないんですが、、ちょっとあれなんです」


「……ちょっとアレ?」


「最近、赤司くん達を構うようになってきました」


「……………………」


「今日は緑間くんと仲良くしてると思います」


「黒子、」


「はい」


「…………いや……やっぱなんでもねぇ」


呆れたような視線を向けられて、火神くんはまたドリブルをはじめる。


「気になるじゃないですか、言ってください」


「苗字も苦労してんなって思ったんだよ……」


「どういうことですか」


「さぁな。……ほらよ」


パシッとボクにボールが飛んできて反射的にそれを受けとる。


「1on1」


「…………相変わらずバスケ馬鹿、ですね」


「な……っ!!黒子もだろ!!」


「否定はしません」



バスケは好きです。




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