「さ…沢田殿?」
「まてバジル」
ハッとして綱吉くんへと駆け寄ろうとしたバジルだけれど、リボーンさんに待てをくらってそれは叶わず。
代わりに綱吉くんがビク、と反応する。
「いった〜〜っ!!いてーいてーめちゃくちゃいてーっ!!!」
「おおっ」
『なんだ、狸寝入りかよ』
「まあそんなところだな。ツナ、今までのお前ならまちがいなく気絶していたぞ。修業の第一段階で基礎体力を鍛えた成果だぞ。やったな」
「全然うれしくねーよ!!このまま気絶したかったよ!!」
「じゃあ本題に入るぞ。バジルをダウンさせるんだ」
「!?死ぬ気弾!!?」
銃を片手にそう言ったリボーンさん。綱吉くんはなにやらバジルから学ぶことだらけらしいのだ。
「しっかりな」
「ちょ…何言って…!?」
彼の待ったも聞かないまま、ズガンッ!と一発の銃声がこだました。
『容赦ねー』
弾は弾なのに。まあ生き返るのだから後悔はしてたみたいだけれど。
「――――復活!!!」
ぶわっと彼の額にも炎が揺れる。
『あれが死ぬ気の綱吉くんか…、飛ばしすぎじゃないですか?』
「だからバジルが相手なんだ」
『あー、そうですか』
簡単に吹っ飛ばされそうだ。俺には弱々しさがなくなっただけに見える。
「死ぬ気でおまえを倒す!!」
「よろしくお願いします」
『バジルに一票』
「俺もだ」
『うわ、意味ねー。バジルの無駄遣いすんなってマジ』
「黙って見てろ。うぜーぞ」
視線こそ寄越さないが、銃口が向けられたのでそれ以上は黙った。
今のは独り言ですよーだ。
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