次に映し出されたのは嵐のフィールド。次というよりは戻ったと言ったほうがよかったかもしれない。ベルフェゴールと、委員長さんだ。


「オレおまえ知ってるよ。エース君だろ?」


「ちがう。一文字もあってないよ」


「……しし、変な奴……でも何だか一気に、楽しくなってきちゃった」


ぱららららとナイフが宙に舞う。あいつの武器も面白いよなあ


「ふうん…曲芸でもするのかい?足ケガしてる分のハンデをあげようか」


「ごケッコー。だっておまえも足ひきずってん……―じゃん」


ダッ、と二人が同時に走りだす。直ぐにベルフェゴールがナイフを委員長さんへと飛ばして、攻撃を仕掛けた。


「数を撃っても意味ないよ」


どんな手で半反撃するのか―と期待していたら、見事に裏切られ、委員長さんからは血が吹き出す。


「あの切れ方!!やはりワイヤー!?」

「あいつ……ベルフェゴールがナイフとワイヤー使いって事、知らねーんじゃねーか?」

『シャマルそれ最悪だわー代わりにやられてこいって』

「なっ、お前が行けホモが」

『はあ?誰がなんて?』

「痛っ!?」


「お前らうるせーぞ」


ジャキ、とリボーンさんに銃口を向けられて、俺はシャマル弄りをやめる。
モニターへ意識を戻せば、どさっと委員長さんがトンファーを落とし、座り込んだところだった―


『マジかよ…』

「ヒバリ殿!!」


「ししし、天才の勝ちー。つーかオレ負けなし?そりゃ王子だもんな。バイバイ」


ビュッとまたナイフが投げられた、が――


「う…受け止めた!!」

『おー…。素晴らしい反射神経で』



「へえ、なるほど。ナイフに糸がついてたんだ。まるで弱い動物が生き延びるための知恵だね――そういうことなら」


そうトンファーを持ち直して、少し反動をかけた。
おい、なんか出てきたぞ。あのトンファーって何個仕掛けあるんだ?


「一本残らず撃ち落とせばいいね」


「!、や……やっべ」


「覚悟はいいかい」


「っと…―パース!!パスいち!自分の血ー見て本気なんのも悪くないけど、今は記憶飛ばしてる場合じゃないからさ。だってこれ集団戦だぜ?他のリング取りに行こっと。それにそれだけダメージ与えれば勝ちみたいなもんだしな、バイビ」


おまけみたいに数本ナイフを飛ばして、ベルフェゴールは委員長さんの前を去った。もちろんナイフは弾かれる。


「口程にもないな」


「あいつ…思ったよりキズが深いぞ」

「ヒバリ殿!」

『血だらだらだな。後から痛くなるヤツだわあれ』


そしてモニターが綱吉くん達へと変わるのだった――


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