「あっつー」 ありえないこの暑さ。窓の外でミンミン鳴き喚いている虫には嫌気がさす。でも、その命の儚さは知っている。そう思えば少しだけ暑さが和らいだ気がした。いや、むしろかなり和らいだかなあ? 「……って、ミラちゃん!」 「おはようおなまえ。なんだ、元気がないぞ」 「うー、暑くて…でもミラちゃんが来てからすごい涼しい気持ちいいおっぱい触りたーい」 「ふむ、粗方ウンディーネの仕業だろう。」 「うんでぃーね?」 それって水を司るなんとやら。まあどうでもいい。おっぱいのことスルーされた方が重要だ。せっかくの男のロマンを。夏服は男子の胸を踊らせるんだよ。 「ミラちゃん、暑くないの?」 「ああ、問題ない。おなまえはまだ暑いのか?それならウンディーネに─…」 そしてまたウンディーネがどうのこうのと一人違う世界へ行ってしまった。俺は彼女のブラウスのボタンをもうひとつ程外して貰いたかったんだけどなあ…ミラちゃんが一枚上手だったみたいだ。 「よし、これでどうだろう…おなまえ?」 「ミ、ミラちゃん……寒い、寒いって…っくしゅん!」 おっぱい触りたいとか言ってごめんなさい。 ← / → |