「なまえ君」

「いや、神田が勝手に俺を、」

「オイ斬られてぇのか」

「……神田さん助けて」

「フン、知るか」


司令室にて、コムイになにやら追いつめられているなまえだが、どう考えてもラビとの任務の件だろう。俺にはどうでもいいことだ。


「なまえ君?」

「ゴホン!ラビが報告した通りかと思います失礼しました」


俺は使い物にならないと判断したのか、もう一度問われた声にそう捲し立てると、目にも止まらぬ早さで出ていった。逃げ足の早い奴だ。


「それで、神田君は何か聞いてない?」


「…………自分で聞くんだな」


まぁ、そんな俺も後を続いて司令室を出るのだが。。案の定聞き耳たてていたなまえと鉢合わせする。


「流石神田」

「話してやるほど此処を信用はしてねぇよ」

「………………あの人は大丈夫だと思うけど……、"司令室"は怪しいね」

「………………どうだかな」


怪しみだしたらキリがないことばかりだ。特に上へ行けば行くほど闇は深まるばかり。なんせとんでもない実験をするような場所。信用しろと言うほうが難しい。


「でもここが家とか言うんだ、神田って」

「…………表面上だ」

「下層部は、いい人が多いよ」

「……」

「だから元帥とか、なりたくないよね」

「!!!……おまえ、」

「上の事情なんて知りたくないし」

「…………任命されたのか」

「え……?されてない」

「は?」

「……え?」

「………………あ゛?」

「…さ、されたら嫌だよねーって話だよ神田、サン」


青ざめながら後ずさっていく奴に堂々と六幻を構える。さあ同情した瞬間を綺麗に返してもらおうか。


「二幻刀!!」

「うそ!!ごめんってば!」

「聞こえねぇな」

「短気ー!!!!」









おわり。
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