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 #これだから目がいい奴は!!」



「マスルールさんそれ何食べてるんですかね」

「ケーキ」

「巷で噂の人気店のやつですよね?」

「あぁ」

「ちなみにそれはどこで見つけたんですか」

「お前の部屋」


あああぁぁあ!!!

思わず絶叫した。


「なんであんたって人は!!いつも!私のものを食べるんですかァァア!!」

「コナギの部屋の窓からたまたま見えた」

「これだから目がいい奴は!!」


まぁ目の良さをこんなところで使うやつもそうそう居ないだろうが。

マスルールさんを揺さぶりながら返せコールをしていると、私の部屋にはいつも菓子があるとかなんとか言われたので、さらに怒った。あるからって勝手に食べるな馬鹿。


「大体、食い意地がはってるみたいに言わないでください」

「違うのか?」

「違いませんけど!?」


悲しいことにね!食べ物には目がないんですよねぇー!

しかもシンドリアの食べ物はほとんどおいしいから困る。無添加なものしかないから体にもいい。前の世界でのコンビニ弁当やら色がやばいお菓子やら、あんなのに比べたら断然、食べ物はこちらのほうがいいのだ。

というか今はそんな話じゃない。どうしてくれるんだ、必死に長い列に並んで買ってきたケーキをおまえこのやろう


「窓閉めるか・・・・」

「そういえばいつも開いてるな」

「空気の入れ替えをしてるんですよ。シンドリアは割と暖かい国ですし、窓を閉じたままにしてると空気がこもったようになって嫌なんです」


まあさすがに、寝る前は閉めるけれども。この世界物騒だし。たまに変な鳥とか窓辺にとまってたりしてびっくりするし。対策。


「じゃあもうそろそろ時間なんで、仕事に戻りますね」

「ケーキは良かったのか?」

「食べておいて何言ってんだあんた。・・・・・別に、ケーキはまた今度買いにいけばいいでしょう。それを本気で根に持つほど心は狭くないですよ。食べたいときは食べる前に言って下さいね!」

「わかった」


そして数日後、「お前の部屋にあった果物、さっきもらった」という事後報告をされたので、事前に言えよと叫んでしまい、近くを通りかかった王にそれを見られて爆笑されたのはまた別のお話。



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