*起床
「おはよう、ツッ君」
「……おはよ、カナタねえさ……ってうわあああああ!何で姉さん俺のベッドにいるのおおお!?」
「それはほら、昨日ツッ君、了平君に肩をぽん、てされてたじゃない?だからその了平君に触られた神聖な肩を触らせてくれないかなって思ってたらツッ君のベッドの中で寝てたの」
「さっぱり意味が分かんねえええ!!」
「さ、ツッ君。肩を出して、そして触らせて!私に了平君を感じさせて!」
「前から分かってたけど、この人間違いなく変態だああああ!」
「嫌なの?分かったわ。じゃな触るのはやめるから肩をペロペロさせて」
「ハードル上がってるううううう!?」
*持田が舎弟
「という訳で持田。了平君の着替えてる所を盗撮してきなさい」
「いきなり呼び出したかと思ったら何言ってんだお前!」
「聞いてなかったの?了平君のパンツ持ってこいって言ったの」
「んな事言ってねえだろ!お前さっき盗撮してこいって言ってただろ!」
「了平君を盗撮したいですって?あんたまさか京子ちゃんにふられたからって了平君の事……!?この変態!ホモ!」
「違えよ!俺は今も昔も京子一筋だよ!何が悲しくて笹川の着替えを盗撮したりパンツ盗んできたりしなくちゃなんないんだよ!!」
「……さっきから何?その反抗的な態度。あんたに拒否権なんてあると思ってんの?」
「へ?」
「了平君が可愛がってる京子ちゃんを俺の女発言したり、うちの可愛いツッ君を殴ったり皆の前でこきおろしたアンタに拒否権があるとでも?笑わせんじゃないわよ!」
「ひいいっ」
「アンタに与えられた選択は三つ。私にそむき息子をネジ切られるか、了平君のパンツをとってきてから息子をネジ切られるか、了平君の着替えを盗撮してから息子をネジ切られるかのどれかよ!」
「どれ選んでも俺の股間が犠牲になってるうううう!?」
*登校中
「よう、カナタ!」
「りっ、了平君……!あ、あの、おはよう」
「ああ、お兄さん。おはようございます」
「おう!あんまりのんびり歩いていると遅刻するぞ!じゃあな!」
「あっ……」
「……足早いなあ、もう姿が見えないよ……って姉さん?」
「きゃああああ!了平君と話しちゃったああああ!?」
「あ、そうだね、良かったね」
「決めたわ、今日は一日耳栓する」
「なんでだよ!?」
「了平君が語りかけてくれた耳に他の音が入るのを私の本能が許さないからよ」
(なんで俺この人と姉弟なんだろう……)
(2011.05.05)
←