「はぁ……」
    「どうしたんですか、ディーノさん」
    「ああ、ツナ。丁度良かったぜ」
    「?」
    「実は俺んとこに、お前くらいのガキが最近来たんだけどよ」
    「はい」
    「すごいシャイな奴で、全然周りと打ち解けねーんだ。だからさ、ツナ、友達になってやってくんねーか」
    「へえ。俺で良いなら良いですよ」
    「じゃあ、ここに来るように言って来る。俺は外に行ってるから、仲良くしてやってくれ!」
    「はい」



    「ツッくーん、お客さんよー。さあ、入って入って」
    「……」
    「じゃあ、どうぞ、ごゆっくり」

    ――バタン

    「あ、こんにちは。君がディーノさんの言ってた子かな?」
    「……任務」
    「は?」
    「任務だと聞いてきた。お前が依頼主?」
    「え? え? え?」
    「誰を殺せば良い」
    「何言ってんのこの子ぉおおお!」

    「十代目ぇええ! ご無事ですか!」
    「うわあ! 獄寺君、何しに来たの!」
    「さっき家の中に怪しげな女が入っていくのが見えて……って、こいつだ! テメェ何者だ!」
    「……」
    「うわぁああ! 二人とも何構えてんの!? やめてよ! この子はディーノさんの連れで、友達になってくれって頼まれたんだ!」
    「跳ね馬の連れ……? あいついつから子持ちになったんすか!」
    「違う。私はボスの子供じゃない。部下」
    「なんだ、テメェ、キャバッローネのヤツか。変な殺気放って歩いてるから何かと思ったぜ。驚かせやがって」
    「そもそもディーノさんは、こんな大きい子供がいるような年じゃないよ、獄寺君」
    「それもそうっすね」

    「それで私は誰を殺せば良い」
    「君、俺達の話聞いてた!? 俺は君と友達になって欲しいってディーノさんに頼まれただけで、誰も殺そうなんて思ってないってば!」
    「……友達?」
    「ひぃっ!」
    「テメェ、十代目にガンくれてんじゃねえ!」
    「わあああ、獄寺君、落ち着いて!」
    「しかし、十代目ぇ〜」
    「イレーネ」
    「え?」
    「私の名前」
    「イレーネかあ。俺は沢田綱吉」
    「沢田さんとお呼びしろよ!」
    「ちょっと獄寺君! 変な事言わないでよ! イレーネ、俺の事はツナで良いから」
    「そう」
    「よろしくね」
    「……」
    「テメェ! 十代目にシカトこくんじゃねえ!」
    「い、良いから! 良いから獄寺君はダイナマイトしまってくれぇええ!」
    「それで、沢田ツナ」
    「う、うん! 何?」
    「私は誰を殺せば良い」
    「だからお前十代目の話聞けよ」

    (2011.07.13)


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