版権2 | ナノ
おまけ
※トド松最強説をここにぶちこむ。トド十待ってた人こんなんでごめんなさい
僕、松野家末弟松野トド松。たぶん、この家の誰よりも兄弟の秘密を把握している。把握していることは誰にも気づかれてないはず、だけどね。
まず、おそ松兄さん。チョロ松兄さんと付き合ってる。ノンケの一般人。
おそ松兄さんは3人が腐男子であることを知っている。けど一松兄さんが小説を書いてることまでは知らないらしい。
だから、今回のことをただ一松兄さんが腐男子バレしただけだと受け止めているだろう。本当はもう少し面白い話なのに。
それから、カラ松兄さん。高校の頃手に取った雑誌がきっかけで腐男子=モテると思い込んで足を踏み入れたらしい。面白いことにカラ松兄さんが憧れてる作家さんって一松兄さんなんだよね。まったく気づいてないのがいたいよねぇー!
今は一松兄さんと付き合ってる。
おそ松兄さんたちが付き合ってるのを知っていて、一松兄さんが腐男子だとは知らない。
チョロ松兄さんは、結構どうしようもないほど深みにいる感じ。自分×長男とか、自分絡ませた妄想も楽しめるらしいし。僕は腐男子とかじゃないからよくわからないけど。やっぱりイタイよね?
この人も一松兄さんが腐男子なのを知らない。
一松兄さんは、だから、一番隠せてるんだろうなあ。腐男子なのを知ってるのはおそ松兄さんだけだし、作家なのを知ってるのは僕だけだから。
この人はカラ松兄さん好きをこじらせ過ぎてそこにいる人だ。やっぱりイタイ。
「トド松、ちゃんと一松兄さんに言ってきたよ〜」
先に入っていた喫茶店でぼんやり兄弟たちについて頭の中でまとめていると、十四松兄さんが飛び込んできた。
僕が言ったとおりにしてきてくれたらしい。よしよしと頭を撫でてやる。
「一松兄さんどうだった?」
「んーなんか驚いてた」
だろうね。
「きっと十四松兄さんが届けてくれて嬉しかったんだよ」
なんて適当なことを言いながら御褒美にパフェを頼んでやる。
「あんまー」
「ふふ」
幸せそうにパフェを頬張る十四松兄さんを見ながら、僕も幸せだなあと考える。
今回のことはちょっと強引だったけど、たぶん腐男子バレはさっさとした方がいいだろうから。
僕は一松兄さんの隠していた本をこっそり持ち出して、十四松兄さんに言っただけ。「一松兄さんの本が落ちてたから教えてあげて」って。
たまたま十四松兄さんが走っていったそこにカラ松兄さんがいて、たまたまそこに一松兄さんもいただけ。
「あ、十四松兄さんほっぺにクリームついてるよ(ぱくり)」
「ありがとートッティ」
僕は腐男子3人の共通点を知っている。僕と十四松兄さんの絡み、トド十が好きだということだ。
つまり、この3人が手を組めば…………この、キングオブザ鈍感の十四松兄さんを、僕が手に入れるようお膳立てしてもらえる可能性が上がるのだ。
「好きだよ、十四松兄さん」
「うん、僕もトド松すきー」
……でも本当に、大丈夫かなあ。
まあ、可愛いからいっか。
◆ ◆ ◆
*トド松
腐男子ではないが、自分と十四松の妄想はするしそれに近いものは読む。ただし自分×十四松固定でリバは絶対ない。
十四松のことが高校の頃から好きだけど伝わらなくて困っている。でも可愛いから一緒にいられるだけで幸せ。でも進展したいので腐男子たちに協力させようと考える。
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