彼はそれを愛と言った | ナノ
終章
その昔、彼は殴ることでしか愛しい人に想いを伝えることができなかった。
(愛しい人がただ自分だけを見ればいいと願いながら)
その昔、彼は殴られることでしか愛しい人の想いを受けとることができなかった。
(愛しい人がただ自分だけを見ればいいと願いながら)
すれ違う彼らの想いは、こうして重なり合うことができた。
しかし……不器用な彼はまた彼に向かい拳を振り上げるかもしれない。彼はまた殴られることに暗い喜びを覚えるかもしれない。
けれど、それも愛
彼はそれを愛と言った
(そしてきっと愛とはそれだけで異常なモノ。だけどそれだけで全てが許されてしまうモノ)
‐END‐
と、いうことで高里と喜代史の話は一段落……
終わったわけじゃありませんよ!…たぶん
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