それでは代表の生徒さんは前に出て挨拶をお願いします。立海の校長のその言葉に私達は目を合わせる。

"だってさ。"

"ここは1組が行くべきだろう。"

"はぁ?お前が行けよ三郎。"

"…誰でも良いだろ。"

勘右衛門が不満気に三郎を睨んだのを見て兵助が肩を竦めた。

"なら兵助が行ってよ。"

"そうそう。この中で比較的常識人なのは雷蔵と兵助…いや兵助も結構アレだが優等生っぽいから適任だ。"

"後で豆腐奢ってくれるならやっても良いけど。"

"はいはい、分かったよ。八が買うから。"

"えっ"

何て可哀想な奴なんだ、竹谷八左ヱ門…。

兵助が前に出るときゃーだのおーだの奇声が出る。女は兎も角男にも黄色い声をあげさせる兵助の顔面偏差値の高さに私はまず驚いた。

「…初めまして、大川学園から来ました。久々知兵助と言います。正直うちの学園長に突然この立海との交流の件を聞かされ、はっきりとした目的はないまま此処にいます。大川からは僕を含め全員で6人が参加しています。………







これからよろしくお願いします。」

パチパチパチパチ。
大きな拍手が起こった。

普段ほぼ無表情の兵助が微かに微笑むとうっとりと頬を染める生徒が続出。久々知兵助…恐ろしい子!


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