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炉心熔融(馬趙)

※馬超病気ネタ…いちどやってみたかったため書いたのですが挫折したのでそこまで
※いいところまでいって突然終わる



 一瞬の空白。告げられた事実は理性を焼いた。






 ふわふわと真っ白な頭の中。
 足が自然と動いていたらしく、いつの間にか馬超は趙雲の邸宅にいた。

「珍しいな、貴方が連絡もなしに来るなんて」

 だんだん意識と、痛みと、熱とが戻って来て、燃えるような苦しさに馬超は呻いた。
 何とはなしに悲しかった。世界から突き放されたような、どうしようもない絶望だった。
 心配そうに趙雲が顔をのぞき込んでくる。

「孟起…?」

 無言は焦りのせいだった。
 ゆらりと立ち上がった馬超に、戸惑うような声が投げかけられた。だが優しいその雰囲気も、心も、沸き上がる激情を止められない。馬超は感情のままに趙雲の胸倉を掴んだ。
 荒々しく壁に背中を叩きつける。圧迫された肺から息の塊が転がり出て、趙雲の喉は短く悲鳴を上げた。
 申し訳ないとは思ったが、この衝動は止まらない。
 両腕を掴み、左腕で頭上に拘束する。

「痛っ!」

 ぎりりと爪が食い込んだらしく、趙雲が顔を歪めて痛みを訴えるが、馬超の耳には入らなかった。
 燃えるような憤り。辺り構わず暴れ散らしたかった。その勢いはもう止めようがない。止まらない。
 襟元に手をかけ、引き裂くように開く。
 
「ん!」

 噛み付くような接吻。趙雲はいつもと違う馬超の様子に呆然としていた。
 無理やり歯列をこじ開け、舌が侵入してくると、はっとしたように顔を背けようとする。伸びてきた空いていた右腕が、頬を掴んだ。
 

 

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