世の中はきっと思い通りになんかいかなくて、だからきっと生きている意味があるんだ。 そんなことを考えながら宙吊りになった縄に首を掛けようとしている僕は、何よりも矛盾していて、誰よりも頭が悪い。 死ぬことで解決するわけじゃないだろうが、だからといって、まだ生きて頑張ろうとも思えない。 そもそもだ、そもそも、ここに縄を宙吊りにすることさえ上手くいかなかった。 ようやく宙吊りになったそれはいまいち格好がつかない様子で、ちょっと引っ張ってみたなら結び目なんてすぐに解けてしまうんじゃないかと思う。 だから頑張った。 頑張って縄を宙吊りにした。 そこまで考えてから、ここに至るまでの全行程所要時間を思い出す。 現在、夜中の4時19分。 死のうと思い立ったのは、昨夜の10時頃だった気がする。 くだらない、くだらな過ぎる、何て莫迦らしいんだ。 「……やめよう」 これだけ無駄なことを頑張れるなら、まだまだ、生きていけるんじゃないかと思った。 _2008 4時19分の気付き © 楽観的木曜日の女 |