再会、親友 (1/2)


「あー…久しぶり、ユオ」

「…隼人、久しぶり」

梅雨が明け、夏が近いある休日の夜。互いに間抜け面を晒して俺達は久しぶりの再会をした。

親父のおかげで出会えた、たった一週間の同室者。




久しぶりにチームの所へ顔を出そうかと学園を抜け出して、街をふらふらと歩いていると見覚えのある顔を見付け、足を止めたのがつい先刻。

互いにこの後の予定がなかった事もあり、少し遊ぼうかと二人で夜道を歩いていた。

「いやー、ビックリしたな。まさかまた会えるとは」

「俺も、ビビった!すっげ偶然だなー」

俺の親父の依頼で、たった一週間のクラスメイト兼同室者だったユオ。
任務を終えて帰ってしまって暫くしてから連絡先を知らない事に気付き、もう会えないのかと落ち込んだ事もあった。
そのくらい、俺はユオの事を大切な友人だと思っていた。

そして今日、偶然にもユオと会う事が出来て、凄く嬉しくて。

「…でも、また会えて嬉しい」

素直にそう口にすれば、ユオは動きを止めて俺を見つめてくる。
どうしたのかと俺も歩みを止めて視線を返すといつかのように一気に距離を縮められて、…その顔の近さに息を飲んだ。

「ッな…ユオ…?近…、!」

戸惑いながら後ろへ下がろうとしたのと同時に、ユオにガシ、と両肩を掴まれる。
思わず、体を硬直させた。


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