俺の脳内在住

※準太と阿部の話。これのその後






俺はあの日から阿部のことが気になってしょうがない。
昼休み名前も知らない顔も初めて見たような女子に呼び出されて告白されたときも阿部のことを考えていた。
上目づかいに見つめられている間も頭の中は阿部のことでいっぱいだった。
「この子の目はあいつのタレ目とは違う」と当たり前のことを思いながらジッとを目を見詰めていると名も知らぬ女子は頬を赤くした。
あのときあいつはどんなにガン見しても終始真顔だったのに。

結局そのあと我に返り丁重に告白をお断りし教室に戻った俺はなんでこんなにも自分は阿部のことを考えているんだという至極真っ当な疑問に辿りつき、俺の脳内に勝手に住み着いている阿部を振り払うために頭をブンブンと振った。
しかし俺の脳内はなかなか住み心地が良いらしい、阿部は振り落とせなかった。



放課後、悶々とした気持ちを抱えながら部室のドアを開けると利央が突進してきた。

「準サン、昼休み告白されてたでしょ?俺見ちゃった!!」

あっそう、と騒ぐ利央を無視して自分のロッカーを開け着替えを始める。

「準さんってば相手の女の子のことじっと見詰めてたから、タイプなのかな〜って思ったのに結局振っちゃったんでしょ?期待させるようなことしてさ!」

罪な男だよね準さんは!という利央の頭を一発殴る。


「あれは見詰めてたんじゃねぇあいつのタレ目を思い出してだな、」


途中まで言ってから後悔した。案の定利央の目が輝く。

「あいつって誰!?」

尻尾を振る犬のように纏わりつく利央がいい加減うざくなったので殴って黙らせる。
「準さんすぐ殴るよね!暴力反対!和さんに言いつけるよ!」喚くからもう一発追加した。



「あっそういえば俺今度西浦のやつと遊ぶんだぁ」


思いだしたようにそう言った利央の言葉に俺はバッと顔を上げる。

「田島とぉ、泉ってやつとぉ、こないだ準さんとお茶してた阿部と!」


阿部?それって俺の脳内に住み着いてる阿部のことか。
俺は数秒考えを巡らせてから口を開いた。




「それ、俺も連れてけ」














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田島は三橋を誘ったけど阿部が最近インフルが流行ってるから三橋を人混みに行かせたくない+情報収集するために出張ったんだと思います

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