「 IF@ スレナル現代トリップ(スレナル逆トリップ) 」
転校生というものはどこの世界でも騒がれるものなんだな、と思った。
教卓の前で40人前後のたくさんの熱心な視線を一身に受けながら、制服のポケットに手を突っ込んだまま機械的に笑顔を作った。
「どうも。うずまきナルトです。多分短い間だけどよろしく」
仕上げにニカッとドべ時の明るい笑顔を載せたら、少しの沈黙の後、それまでの静寂を派手に割るような拍手が歓声と共に教室中から沸いた。
顔立ちの整った金髪碧眼の少年を目の前にした 面食いのクラスメイトたちが興奮に沸くなかで、ひとり優しげな視線をこちらに投げかけてくる青年がいる。
その窓際の彼へこちらも視線をやると、目が合う。
柔らかな栗色の毛をしたその青年は、ナルトと目が合うと、その優しげな垂れ目を細め、にっこりと微笑んだ。
IF@ スレナル現代トリップ(スレナル逆トリップ)
*裕也は高校2年生in男子校
まずナルトが驚愕したのは、この世界の平和さだった。
忍びのいない世だ、とは聞いていたが、最初は実感が無かった。産まれてから当たり前のように忍の世で生きてきたから、忍びのいない世界なんて考えられなかった。
いつもの優しげな声で説明してくれた裕也曰く、
「おれのこの世界にはね、基本的に、争いはないんだよ。だからあんたらみたいな忍びなんて身分の人はいない。存在意義も需要も無いからね。人が人を殺すことがあったら、そりゃもう大騒ぎになるような社会なんだ。武器どころかちょっとした刃物持ってるだけで銃刀法違反とか言って犯罪になるからね」
遠い国では話は別だけどね、と最後に付け加えてはいたが、たしかに、この国は裕也の言うとおり平和だった。みんな武器らしきものを持っていない。
ナルトの世界で裕也が対人戦であんなに動けたものだから、てっきり裕也の世界でも対人戦が当たり前にあるものだと思っていた。(それについては裕也は「それはおれがちょっと特別なんだよ」と苦笑していた。)
次に驚愕したのは、裕也の元の体だ。
ナルトの世界にトリップした時に、性別が変わり、身体が3,4歳ぶんくらい小さくなった、とは聞いていたが、
本当に、元の世界の裕也は、完全にナルトよりも年上の『青年』だった。
肩幅や四肢などは男にしては華奢だが、それでも十分に男だ。男性らしく筋肉がよくついているのが分かる。腹筋も割れているかもしれない。
身長は15cmほども伸び、素の姿のナルトよりだいぶ高くなってしまった。ナルトの世界の時も裕也のほうが若干高かったが、この世界での裕也は軽く10〜15cmくらいの身長差がある。…とても不快だ。
―――この世界に来たとき。
裕也はナルトを壁際に追い込んで、ナルト少年の頭の横の壁に手をつき、自分より下にあるナルトの顔を上から見下して、ニヤリと笑った。
「こいつはおれにとっちゃ好都合だな。もうあんたに女扱いされなくて済むぜ」
内心の動揺を隠しながら、ナルトも不敵に笑う。「どうだか。俺にはまだお前が女に見える」
しかし、裕也は相手にしない。ニヤリと笑っていた笑みを崩し、本格的に笑いだす。「はっはっは、中学生のお子さまが何言ってるんだか」と、まともに取らない。それはそうかもしれない。ナルトはまだ12〜13歳で、この世界では中学生になりたてくらいの歳だが、裕也は身体も心も17歳の高校二年生だ。中房が何を言っても相手にされないだろう。
ナルトは不機嫌になった。「(調子に乗りやがって。はやく俺の世界にコイツごと戻って、こいつの身体を縮めた上に女に戻してやらねぇと。)」
適当に生活しながら、帰還する方法を探らねぇとな。
こうして、ナルトは裕也の勧めで、取り敢えず裕也の(全寮制の)学園に潜り込むこととなった。
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2012.4.9
歳の差萌えという完全に趣味に走った内容です
教卓の前で40人前後のたくさんの熱心な視線を一身に受けながら、制服のポケットに手を突っ込んだまま機械的に笑顔を作った。
「どうも。うずまきナルトです。多分短い間だけどよろしく」
仕上げにニカッとドべ時の明るい笑顔を載せたら、少しの沈黙の後、それまでの静寂を派手に割るような拍手が歓声と共に教室中から沸いた。
顔立ちの整った金髪碧眼の少年を目の前にした 面食いのクラスメイトたちが興奮に沸くなかで、ひとり優しげな視線をこちらに投げかけてくる青年がいる。
その窓際の彼へこちらも視線をやると、目が合う。
柔らかな栗色の毛をしたその青年は、ナルトと目が合うと、その優しげな垂れ目を細め、にっこりと微笑んだ。
IF@ スレナル現代トリップ(スレナル逆トリップ)
*裕也は高校2年生in男子校
まずナルトが驚愕したのは、この世界の平和さだった。
忍びのいない世だ、とは聞いていたが、最初は実感が無かった。産まれてから当たり前のように忍の世で生きてきたから、忍びのいない世界なんて考えられなかった。
いつもの優しげな声で説明してくれた裕也曰く、
「おれのこの世界にはね、基本的に、争いはないんだよ。だからあんたらみたいな忍びなんて身分の人はいない。存在意義も需要も無いからね。人が人を殺すことがあったら、そりゃもう大騒ぎになるような社会なんだ。武器どころかちょっとした刃物持ってるだけで銃刀法違反とか言って犯罪になるからね」
遠い国では話は別だけどね、と最後に付け加えてはいたが、たしかに、この国は裕也の言うとおり平和だった。みんな武器らしきものを持っていない。
ナルトの世界で裕也が対人戦であんなに動けたものだから、てっきり裕也の世界でも対人戦が当たり前にあるものだと思っていた。(それについては裕也は「それはおれがちょっと特別なんだよ」と苦笑していた。)
次に驚愕したのは、裕也の元の体だ。
ナルトの世界にトリップした時に、性別が変わり、身体が3,4歳ぶんくらい小さくなった、とは聞いていたが、
本当に、元の世界の裕也は、完全にナルトよりも年上の『青年』だった。
肩幅や四肢などは男にしては華奢だが、それでも十分に男だ。男性らしく筋肉がよくついているのが分かる。腹筋も割れているかもしれない。
身長は15cmほども伸び、素の姿のナルトよりだいぶ高くなってしまった。ナルトの世界の時も裕也のほうが若干高かったが、この世界での裕也は軽く10〜15cmくらいの身長差がある。…とても不快だ。
―――この世界に来たとき。
裕也はナルトを壁際に追い込んで、ナルト少年の頭の横の壁に手をつき、自分より下にあるナルトの顔を上から見下して、ニヤリと笑った。
「こいつはおれにとっちゃ好都合だな。もうあんたに女扱いされなくて済むぜ」
内心の動揺を隠しながら、ナルトも不敵に笑う。「どうだか。俺にはまだお前が女に見える」
しかし、裕也は相手にしない。ニヤリと笑っていた笑みを崩し、本格的に笑いだす。「はっはっは、中学生のお子さまが何言ってるんだか」と、まともに取らない。それはそうかもしれない。ナルトはまだ12〜13歳で、この世界では中学生になりたてくらいの歳だが、裕也は身体も心も17歳の高校二年生だ。中房が何を言っても相手にされないだろう。
ナルトは不機嫌になった。「(調子に乗りやがって。はやく俺の世界にコイツごと戻って、こいつの身体を縮めた上に女に戻してやらねぇと。)」
適当に生活しながら、帰還する方法を探らねぇとな。
こうして、ナルトは裕也の勧めで、取り敢えず裕也の(全寮制の)学園に潜り込むこととなった。
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2012.4.9
歳の差萌えという完全に趣味に走った内容です
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