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ゼブラと(多分)連載主

ぐずぐずと啜り泣く音が隣の部屋から聴こえてきた。生憎慰め方なんざ知らないし、あいつもガキじゃない。自分でどうにかしろ。無視して寝返りをうつが、夜の静けさの中、この音は無駄に存在を主張してきて耳障りだ。仕方ねぇ…たく、手間かけさせやがって。


「おいこら、何泣いてやがる」


扉を開けると、みっともねぇ泣き顔が此方を向いた。何か喋ろうとしたようだが、それは嗚咽にかき消された。また頭を下げて泣き始めたから、がら空きの頭を撫でてやる。これぐらいしか慰め方が思い付かないが、よかったのか?


「ふっ…ぅぇ、っぜぶ、」
「何だ」
「ゼブラっさんっ、があっ、死ぬ夢を、見てっ……」


思った以上に下らない理由だ。たかが夢じゃねぇか。つーか、現実でも夢の中でもオレが負けるわけないだろが。泣き損だ。

だが、夢であろうがオレのために泣いてくれる人間は世界でこいつだけだろう。そう思うと満更嫌でもない。泣き止むまで、頭を撫でる手を止めなかった。




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