5日目


今日はトリコさんと小松さんが来ることになった。いつもはトリコさんぐらいしかお客さんは来ないこの家。サニーさんとココさんからは電話で結構連絡は取っているけど2人とも来るつもりは毛頭ないようだ。ちょっと寂しい。


「よっ、うるう!頑張ってるな」

「はい、トリコさんもハントお疲れ様です!」

「はは、少ないけど土産だ」


そう言って渡されたのは、お菓子だった。スイーツサンゴやキノコプリン・・・すごく美味しそう。私は甘党ではないけど甘いものは好きなのだ。ホント有難うございますトリコさん!そういえば、昔からトリコさんは何かと気にかけてくれたりしてくれた。いい人だなぁ。


「ゼブラはどこだ?」

「あ、居間にいますよ」

「そっか。じゃぁうるうは小松とそれで何か作ってくれ!オレはちょっとゼブラと話してくっから」

「はい!」


そして居間へ向かったトリコさんを見送ってから、久しぶりに会った小松さんと挨拶を交わした。


「久しぶり、うるうちゃん!ゼブラさんの監視、大変でしょ?」

「はい・・・でも、小松さんの言うとおり、ゼブラさんはいい人でした!」


まだ怖いけど!でも小松さんから訊かなかったら、私はゼブラさんと会話する事もままならなかっただろう。だって他の四天王の方からは「喧嘩っ早くて好戦的な奴」としか教えてもらわなかったし、私が知っている事は26種もの生物を絶滅させたということだけだった。小松さんほんとに有難う。


「小松さんも大変そうですよね、トリコさんのハントに同行なんて・・・グルメ細胞を持たない一般人なのに」

「あはは・・・・・・いつも遺書書いてるしね。それよりもうるうちゃんさ」

「はい?」

「やつれてない?」


流石だ、小松さん。
実は私はゼブラさんのご飯を毎日作ったりしている。ゼブラさんはトリコさん並にご飯を食べるので調理が大変なのだ。量が多いから時間もかかるし。それに、私はゼブラさんを監視しなければいけないから、食料の調達にも同行している。つまり、あまり休めないのだ。でも、それをここで言うとゼブラさんに聞かれてしまう。私だってプライドというものがある。弱音を吐きたくはないから、小松さんには悪いけど本当の事を言うわけにはいかない。


「いえ、大丈夫です!私は一応四天王だったんですから!」

「う〜ん・・・本当?」

「は、」


ドガァァ・・・ン


あれ、何の音だろう。居間のほうから聞こえたんだけど。
まさか。


「うわぁぁぁぁぁゼブラさん暴れないでください!!」

「トリコさんも止めてください!壁壊れちゃってるじゃないですか!!」


どうやらゼブラさんがトリコさんに喧嘩を仕掛けたらしく、壁が崩壊していました。どうするんですか、これ・・・。




その日に、壁はトリコさんの知り合いが修理してくれました。